内定を獲得する人

2015-03-06 執筆者:小倉 基弘

エージェントとして転職される方々と日々やり取りをしていると「やはりこれ位の方はどこでも内定を獲得されるのだな」と納得してしまう人材に時折、出会います。

あくまでもエージェントからの視点ですがそういった人材がどのような対応しているかの一例です。

・ご登録から来社までのメールのやり取りがしっかりしている(レスポンスが遅かったり、日程の提示がおおざっぱであったりはしない)。

・定刻に来社される(早すぎたり、遅刻をしたりしない)。

・ビジネスパーソンとしての立ち居振る舞いがしっかりしている( 挨拶、服装、コミュニケーションの取り方一つ一つが初対面の人に対しても信頼感を持たせるようなものになっている)。

・エージェントの役割を心得ている為、相応の情報提供、対応をされる(エージェントは企業側の代理でもあり、代理面接者である為、エージェントに良い印象を与えない限り良いポジションを紹介してもらえない、もしくは強く推薦してもらえないことを理解している)。

・面接プロセスが始まってもレスポンスが適確である(日程調整についてもクイックに対応し、ネガティブな連絡(NG連絡)に対してもしっかりと返事をしてくる) 。

・面接のフィードバックが詳細である(状況報告が的確であり、どのようにフォローアップして欲しいのかが良くわかり、また自身の今後の面接対策にも利用されている) 。

・面接企業、ポジションに対して念入りに情報を取って面接対策に余念がない(エージェントからの情報はもちろん、自身のネットワーク、他の情報ソースを活用し事前準備を怠らない)。

以上のような対応をされる方は当たり前かもしれませんが多くの企業で内定を獲得されています。

おそらくこれらの行動は、その方の日常での仕事に対する姿勢がそのまま現れており、結果として高いパフォーマンスに繋がり、良好な人間関係を構築していることを示しています。また、ビジネスセンスも高く、転職についてもどの点を押さえるべきか(エージェントの利用方法、面接で必要な情報の獲得等)を理解しているからだと思います。

結局は転職活動も仕事であり、自身のセールス活動であることを考えると目前の仕事に手抜きをせず、丁寧に丹念に真心を込めている人が成功するのでしょう。

代表取締役小倉 基弘 / Motohiro Ogura
【経歴】
上智大学法学部卒。日興證券(現SMBC日興証券)を経て90年、建築関連のビジネスを起業。約7年のベンチャー経営後、プロフェッショナルのキャリアデザインに関連するビジネス創造を目指して、人材エージェントにてコンサルタントを4年間経験。2002年、「野心と向上心を持ったプロフェッショナル」に対してチャレンジングな機会提供を行う目的でアンテロープキャリアコンサルティングを設立。同社は投資銀行、プライベートエクイティ、ベンチャーキャピタル、アセットマネジメント、不動産ファンド及びコンサルティングファームのフロント人材の長期的なキャリアデザインを支援している。07年アンテロープの共同創業者の増井慎二郎氏とオープンワーク(株)(旧(株)ヴォーカーズ)設立にも関わる。

【担当領域/実績】
専門は投資銀行、PE投資ファンド、投資先企業マネジメントポジション、不動産ファンド。