やりたい仕事を見つける方法

2016-03-30 執筆者:山本 恵亮

私はキャリアコンサルタントとして求職者またはその予備軍の方々を入口から出口まで、すなわちキャリアデザインの相談から求人の紹介、選考の対策、転職後のコーチング(※オプション)までを日々ご支援させていただいています。

その過程で最終的に働きがいを実感出来る仕事を見つける人と、残念ながらその様な機会に恵まれない人がいるのですが、転職活動を成功させるには大切なステップと失敗を引き起こすワナがありますので、今回はそれらについて述べたいと思います。なお、ここでいう転職活動の成功とは、結果的に転職しても現職に残る判断をしても、活動の後に働きがいある仕事を見出すこと、と定義します。

よくある過ちは、転職をしようと思った時に求人情報「だけ」をやみくもに集めることです。何かいい仕事ないかなー、と漠とした気持ちで求人サイトを検索しても、あるいはエージェントに「自分に合う仕事を紹介して下さい」と受動的に依頼をしても、そんなに都合よく「まさにこれだ!」といえる仕事には出合えません。衝動的に求人に飛びついても、後で「あれ?」となっては不幸です。

まず、第一ステップとして大切なことは、自分が本当にやりたいことを見つけるために内省して自己理解を深めることと、仕事情報の収集と仕事内容の理解を並行して行うことです。または、先に自己理解を深めてから、情報収集と理解に取り組むことです。

これらに取り組まないと、自分が興味ある求人案件を見つけることも、応募して面接で「どうしてこの仕事を希望するのですか?」と問われた時に説得力ある話をすることも、難しくなってしまいます。

これらに対応するため、弊社ではキャリアコンサルタントが皆様をマンツーマンで支援するとともに、自己理解を深めるためのセミナー(3カ月に1回)や、仕事理解と面接対策のためのケース面接対策セミナー(毎月)などを提供している訳です。何となくの憧れや衝動的な気持ちではなく、本当に自分がやりたいことを見出して転職活動を開始していただき、その結果として働きがいがあると納得出来る仕事に出合っていただきたいと思っています。

この様に、転職活動を開始しようと思った時は、明確な目的を持たずに何となく求人案件だけを集めるのではなく、自己理解と仕事の理解の両方に取り組み、自分が腹落ちするキャリアの方向性とはこういった道ではないか?と仮説を持って挑みましょう。活動を進める中で検証した結果、考えを改めることもありますし、または、思いがけない偶然の出会いから想定外の道が開けることもあります。ただし、そういった展開も自己理解と仕事理解という備えをしているからこそ発生するものです。転職をお考えになる際には、以上のポイントを踏まえた活動をされることをお勧めします。

なお、働きがいある仕事を見つけるためのステップや方法をまとめた冊子を発行予定です。4月中旬までには完成しますので、改めて弊社サイトの私のショートレポート欄で告知させていただきます。

---------------------
山本のコラムは、グループのヤニー株式会社ホームページで定期的に発信しています。

取締役山本 恵亮 / Keisuke Yamamoto
【経歴】
同志社大学商学部卒。大手人材サービス会社にて金融とIT業界を担当後、渡米。在米のコンサルティング会社で、人材採用支援、人事コンサルティング、そして新規事業の立ち上げを事業開発マネージャーとして推進し、北米での事業拡大に貢献。2004年4月アンテロープ参画、翌年同社取締役。PEファンド(バイアウト)を中心に、VC、M&A、コンサル、投資先企業の経営人材、また組織立ち上げ期におけるコアメンバー採用の支援も強み。1級キャリアコンサルティング技能士。

【担当領域/実績】
専門はPEファンド(バイアウト)、VC、エンゲージメントなど投資ファンド、投資先の経営人材など。20年のエージェント経験で培われた層の厚いネットワークを有し、業界トップから新鋭企業まで数百名に及ぶ転職を支援してきた。水面下で流通する求人案件の提案から、選考対策、希望職種の明確化も含め丁寧な支援を行っている。