相談にのるときのコツ(その2)

2016-06-10 執筆者:山本 恵亮

前回に述べたコツその1を実践し相手の話を聞いたら、次はコツその2「自分の理解を相手に確認する」です。

例えば、前回のコラムで登場したAさんのケースですが、彼/彼女が話したことについて「私はAさんが悩んでいることは、営業成績をあげる方法が分からない、と受け取ったけど正しい?」と聞いてみるのです。

そうすると、それが合っていれば「そうなんですよ。どうしたらいいですかね?」となるし、間違っていれば「いや、そうじゃなくて上司に状況を理解してもらいたい、ということなんですよ」などと話してくれます。

または、「あ、そうとは思っていなかったけど、実はそうかも!」ということもあります。

つまり自分の理解を相手に返すことは、相手にあなたのことを理解していますよ、と伝えることになるとともに、相手を正しく理解する事にもなります。
さらには、相手の考えをもう一段、深める糸口になるかも知れません。

相手の本当の悩みを理解しないと、納得感あるアドバイスは出来ません。
逆に、本質的な悩みを理解すると、考えるべきことが分かるはずです。
また、本人が自ら気づくことも多いのです。

相談を受けた時には、「その人を理解すること」を心がけ、話しを聞いたら「自分の理解を本人に確認」してみて下さい。
きっと今までよりも相談上手になれます。

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取締役山本 恵亮 / Keisuke Yamamoto
【経歴】
同志社大学商学部卒。大手人材サービス会社にて金融とIT業界を担当後、渡米。在米のコンサルティング会社で、人材採用支援、人事コンサルティング、そして新規事業の立ち上げを事業開発マネージャーとして推進し、北米での事業拡大に貢献。2004年4月アンテロープ参画、翌年同社取締役。PEファンド(バイアウト)を中心に、VC、M&A、コンサル、投資先企業の経営人材、また組織立ち上げ期におけるコアメンバー採用の支援も強み。1級キャリアコンサルティング技能士。

【担当領域/実績】
専門はPEファンド(バイアウト)、VC、エンゲージメントなど投資ファンド、投資先の経営人材など。20年のエージェント経験で培われた層の厚いネットワークを有し、業界トップから新鋭企業まで数百名に及ぶ転職を支援してきた。水面下で流通する求人案件の提案から、選考対策、希望職種の明確化も含め丁寧な支援を行っている。