[Antelope Summary Report No.131 ]「成功」

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Ａｎｔｅｌｏｐｅ　Ｓｕｍｍａｒｙ　Ｒｅｐｏｒｔ　≪Ｎｏ．１３１≫

～Ｓｈｏｒｔ　Ｒｅｐｏｒｔ～

２０１３年８月２８日（水）
アンテロープキャリアコンサルティング株式会社
http://www.antelope.co.jp/r.cfm?site=as782

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〓　Ｉ　Ｎ　Ｄ　Ｅ　Ｘ　〓

【　Ｓｈｏｒｔ Ｒｅｐｏｒｔ ｂｙ　淵江 大道　】

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┃★　「成功」
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8月も下旬を迎え、ようやく暑さもひと段落してきましたが、皆様いかがお過
ごしでしょうか。

私事になりますが、私は高校時代に陸上競技をやっておりました。当時は朝か
らベンチプレスをガシャガシャと上げ、プロテインをがぶがぶ飲む。坊主頭で
どす黒く日焼けをしている。そんな爽やかな高校生活を送っていました。その
経験があるので、先日までモスクワで開催されていた今年の世界陸上も、室伏
広治選手を筆頭に日本人選手を応援しながら見ておりました。そしてコメンテ
ーターとして為末大氏が映った際に、「この人も大変だったんだよな」と思わ
ずにはいられませんでした。

為末氏は、中学時代に100m、200mで全国優勝。高校進学後のインターハイでは
400mの日本ジュニア新記録を樹立。大学進学後も、日本学生選手権3連覇、シ
ドニーオリンピック出場、世界選手権で日本人初の短距離種目の銅メダルを獲
得し、現在も400mハードルの日本記録保持者です。輝かしい記録を持つ為末氏
ですが、陸上競技引退後にあるセミナーでこの様に発言しています。

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多くの人は、小さい頃から親や周囲の人が進学などのタイミングで「成功だ」
「勝利だ」と言っている、世の中の“ものさし”を、受け入れて信じている。
しかしそれが本当に自分にとっての成功なのか。

私はもともと100m走の選手。しかし、高校に入学すると徐々に他選手に追い抜
かれ、100m走では先がないと明確に分かった。しかし、スポーツの世界では一
度始めたことを途中で止め、別の道へと進路変更することは「撤退」と捉えら
れ、激しく非難される。世の中の目立つ場所にいたい。賞賛されたい。成功者
だと言われたい。100m走はトラック種目の花形。だから、そこにいたい。でも、
それが難しい。かといって撤退すれば、世の中の“ものさし”による評価が手
に入らない。オリンピックに出場するまでの間、こうしたジレンマを抱えなが
ら自問自答を繰り返していた。

しかしある日この様に感じた。「ハードルで得たメダルと100m走で得たメダル
には、大きな差はない。実際のとりにくさは異なるし、世の中の評価にも差は
ある。けれども、自分自身が感じる価値には、それほど差はない」。

「自分軸」をつくるためには「世の中の“ものさし”＝マジョリティの評価」
からどうやって距離をとるか、それが重要。むしろ、そこから距離をとってい
けばいくほど、自らの人生における真の成功・勝利に近づいていくようにも思
う。

引用元：為末大の「自分軸」の作り方　※一部抜粋改変
http://www.academyhills.com/note/opinion/13042601RAC_tamesue.html
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為末氏はアスリートの視点から語っていますが、このことは転職活動にも近し
い部分があるのではないでしょうか。「ネームバリューのある会社で働きたい」
「給与が高い企業が良い」「キャリアダウンと周りから見られないか心配」。
この様な希望、ジレンマ、悩みをお持ちの方は数多くいらっしゃいますし、そ
ういったものが業務上のモチベーションになることも事実です。

しかしながら今一度立ち止まって「これは自分軸での『成功』なのか、世のマ
ジョリティの評価上での『成功』なのか」と再考し、自分自身にとっての本当
のゴールを見直すことも大切ではないかと思います。

我々キャリアコンサルタントも一義的な「成功」の定義にとらわれることなく、
キャリアに悩むお一人お一人の真の成功に向けて、目の前のハードルを一台ず
つ飛び越えるためのサポートを心掛けて参る所存です。

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