面接を突破するための会話力

2021-09-01 text by 山本 恵亮

優秀であるにも関わらず、面接で不合格になる人は何が足りないのでしょうか? 募集要件に記載されている実務経験やスキルを満たしているけれども、面接であっさり見送られてしまう人は案外多いです。

端的に言えば、面接に慣れておらず自分について相手(面接担当者)に伝えることが出来ていない、ということです。その結果、経験、能力、そして性格なども十分に理解されず、場合によっては誤解されているのです。

面接で気をつけるべきことはたくさんありますが、多くの人が損をしていることに、基礎的な会話の方法を無視しているということがあります。すなわち話し方が論理的に整っていないということで、意識すべきは2つです。1つは「質問の論点からズレずに話す」、もう1つは「結論→説明の構造で話す」です。以下、それぞれ説明します。


●質問の論点からズレない

質問の論点からズレないとは、面接担当者から問われる質問の趣旨を理解して、問われている論点に正確に答えることです。例えば「あなたの強みは何ですか?」と問われたら「クライアントとの関係構築です」などと質問にダイレクトに答えることです。
当たり前のことですが、面接で緊張している状況下ではつい「自分が用意していた話したいこと」を答えてしまうケースが多々あります。同じことを問われても、聞かれた質問をきちんと理解せずに「ええっと、私が得意なことは〇〇でして…」と聞かれていないことを話しだす応募者は珍しくありません。

●結論→説明の構造で話す

次に、例え質問の論点に正確に答えていたとしても、説明が構造化されていないと聞き手はうんざりします。上記と同じ質問(「強みは何ですか?」)でも、次の様な回答だと聞き手はどう思いますでしょうか?

「私の仕事は〇〇をやっていまして、時々△△な問題が生じることがあるのですが、私の場合はクライアントと良好な関係を築けているので、クライアントと協力して問題を解決することが出来ています。この様に私の強みはクライアントとの関係構築力です」

この回答、どうでしょうか? 「強みは何ですか?」との問いに対して、すぐに答えていませんよね。この様な回答をしていると、きっと聞き手は「何が言いたいのかな?」「聞いたことに早く答えてくれよー」と思っていることでしょう。最終的に質問には答えているのですが、話が冗長です。これでは、地頭が悪い、コミュニケーション能力がない、と判断されかねません。
質問に答える時には、まず結論を答えてしまいましょう。そして、その理由を述べます。この質問への回答でしたら、下記のイメージです。

「クライアントとの関係構築力です」
「現職では私はそれによってクライアントと良好な関係を築けているため、業務上で問題が生じた時にもクライアントと協力して問題を迅速に解決することが出来ています」

いかがでしょうか? 同じ回答でも聞こえ方がまったく異なりますよね。頭が良さそうで、コミュニケーション能力も高いとの印象を与えることが出来ます。


【まとめ】

以上の様に、面接では同じ内容の話をしていても、話し方だけで相手に与える印象が大きく異なります。経験してきたことやスキルが同レベルでも、質問の意図を理解して正確に答えることと、結論→理由の構造で話すことが出来ていることで、面接担当者からの評価が変わってきます。

普段の仕事では論理的な会話が出来ていても、面接で自分事を話すことになると急に非論理的になってしまい、言いたいことだけを話してしまうのが人の常です。緊張するのは仕方がありませんので「質問の論点からズレない」ことと「結論→説明に構造で話す」ことを意識して面接に挑みましょう。

なお、面接を受ける前に我々のようなキャリアコンサルタントと事前に練習することも有益です。上記のような対応が出来ているかどうか、あるいはコミュニケーションに癖や偏りはないかなどレビューをして、フィードバックいたします。


山本恵亮

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取締役山本 恵亮 / Keisuke Yamamoto
【経歴】
同志社大学商学部卒。大手人材サービスにて金融とテクノロジー業界を担当後、渡米。在米のコンサルティング会社で、人事コンサルティング、管理部門のコスト削減と業務効率化、人材採用支援などを事業開発マネージャーとして推進。2004年4月アンテロープ参画。PEファンド、投資銀行、経営コンサルティング等への転職支援を行っている。1級キャリアコンサルティング技能士。

【担当領域/実績】
専門はPEファンド(バイアウトファンド)、戦略ファーム、投資銀行が中核。また、金融とコンサルティング業界での15年のエージェント経験で培われた層の厚いネットワークを有し、業界トップ企業から新鋭ファームまで数百名に及ぶ転職を支援してきた。水面下で流通する求人案件の提案から、PEファンドや投資銀行の選考準備、ケース面接対策、希望職種を明確化するための支援まで、寄り添い型のキャリアコンサルティングを行っている。

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