現在、BIG4を筆頭とした大手総合系と呼ばれるコンサルティングファームでは、昨年・一昨年の大量採用を背景として、アナリストやアソシエイト等と呼ばれる若手層の中途採用をかなり絞っており、新卒採用の強化に踏み出しています。
しかしながら、上記のファームに対して数十人~数百人規模で活動する、いわゆるブティック系と呼ばれるコンサルティングファームが、堅調な事業成長を背景として若手からシニアまで幅広い層の採用を強化しています。
今回はあまり巷に出回ることのないブティック系コンサルティングファームの熱い魅力をお伝えしますので、皆さまにとっても発見があれば幸いです。
ブティック系コンサルティングファームの魅力のひとつに、”特定領域(業界×支援テーマ)での高い専門性で戦うか、関心に応じて領域を変えていくか、を能動的に選べる”、という点があるかと思います。
ブティック系コンサルティングファームは、下記2つの方向性で活動しています。
1. 特定の業界や専門分野に特化してコンサルティングを提供している
代表・経営陣の深い知見と専門性を活かしながら支援を行っていくパターンです。ブティック系コンサルティングファームは、その経営陣が独立前のファームにて長年活躍してきており(パートナークラス等を経験)、かつ特定の領域のエキスパートであることが多いです。その為、高い専門性を持つチームでプロジェクトを進めることが多く、その分野に関心がある候補者の方にとって良い選択肢の一つとなります。
(代表的な領域ですと、マーケティング・新規事業、ベンチャービジネス、組織・人材開発、事業再生、地方創生、M&A、産官学連携、ESG、DX、AI、ブロックチェーン、フィンテック等を専門とするファームが生まれてきています。)
2. 注力領域を変えていき、アジャイル的に進化しながらコンサルティングを提供している
上記とはうって変わって、代表・経営陣の専門性を活かしたプロジェクトを軸足にしつつも、幅広い領域に染み出しながらプロジェクトを獲得しているファームもあります。
これらのファームは、そこに属するメンバー、新たに属したメンバーがそれぞれ化学反応を起こしながら、支援するクライアントやプロジェクト内容を柔軟に変化させていきます。
中には、”面白いプロジェクトしか受注しない”という方向性を示し、若手メンバーがやりたいプロジェクトについて声をあげ、若手とシニアが連携してそれに沿ったプロジェクト受注をする、という仕組みを構築しているファームもあります。
大手総合系ファームに比べて規模が小さいこともあり、個別のニーズに応じた柔軟な対応ができるということもあり、クライアントから新たにニーズが発生した際にそれをプロジェクトとしてすぐさま受注する、そういった機動力にも優れています。
また、上記1と2はファームによって二者択一ということではなく、状況に応じて1と2を変化させながら生き延びて成長を実現してきたのも、ブティック系ならではのたくましさと言えます。
そこにいるメンバーが声をあげ、1→2、2→1を実現し、ファームがその形に進化してきた歴史があります。
さらに、そのような歴史をこれからつくっていくであろう新興ファームも続々と生まれています。
大手総合系ファームでは、基本的には細かくメッシュ化された一部門に属するため、常に1がメインとなります。
一方で、1で生きていくか、2が好みか、ファームの状況にもよりますが、能動的に選びながらキャリア形成ができるというのは、大きな魅力ではないでしょうか。
数十人~数百人ということで規模感がイメージしやすいうえに、人員が今後増えてor変化していくことでファーム内の様相もみるみるうちに変わっていくことから、ファームの成長を実感しやすい環境と言えます。
また、大手総合系ファームと比較しても、プロジェクトや社内業務において近い距離でトップコンサルタントと仕事ができるという側面もあり、ファームの成長と自身の成長とリンクさせながら業務に励むことができるというのも魅力的ではないでしょうか。
今回はブティック系コンサルティングファームの魅力をお伝えいたしましたが、上記のような観点をご自身の価値観に組み入れつつ、名前のきらびやかさや目先のポジションのみにとらわれない、ご自身にとって最適なコンサルティングファームを見つけてくださればと考えております。
この辺りも含め、ぜひ弊社のキャリアコンサルタントと一緒に議論しながら、転職のご支援をさせていただきたいと思います。
現在コンタクトいただいている方はもちろん、しばらく弊社の担当者と話をされていない方でも、再度ご連絡いただければ尽力してサポートいたしますので、ご連絡をお待ちしております。
- 【経歴】
慶應義塾大学商学部卒。日系戦略及び外資系戦略コンサルティングファームにて、大手自動車OEM・部品メーカーや、製薬・ヘルスケア、素材・食品、通信・IT等の様々な業界クライアントに対し、全社戦略から国内外の事業戦略・計画策定、並びに実行支援を実施。PEファンドや事業会社のM&Aにおけるビジネスデューデリジェンスや買収後のPMI、事業再生案件にも複数従事。コンサルティングファームで働く中で、業界内外で活躍する人材を長期的に応援したい想いからアンテロープキャリアコンサルティングに参画。
【担当領域/実績】
コンサルティング、M&Aアドバイザリー、PEファンド、事業会社、スタートアップ等への支援を担当。特に戦略コンサルティング業界においては自身の経験を元にしたキャリア支援に強みを持つ。