プロフェッショナル人材の直近の動向

2018-10-31 執筆者:加藤 浩

今回は全体的なお話です。転職希望者の動向は季節等によっても大きく変わるわけですが、今どうなっているのか。投資銀行、コンサル出身者他の動向をお伝えします。

まず、投資銀行に勤めていて転職活動中の方は普段に比べると減っています。外資系の方はボーナスも年明け支給だったりするので、仮に動くにしてももう少し先になるのと、働き方改革などもあって退職者自体が以前より減っています。日系投資銀行の方ですと、会社によりますがボーナスが5~6月あたりだったので、これまた既に動いたか、動くにしてももう少し先のイメージです。
一方、M&Aというカテゴリーでいうなら、FASの方は逆に動いている方も多いです。それこそボーナス、また昇給・昇格のタイミングが最近だったりして、これから活動を本格化していこうという形です。
コンサル系人材は結構動いています。そもそも投資銀行より人材の数が多いというのもありますが、コンサルの場合は投資銀行のようにボーナスの比率がそこまでは高くないですし、年末が迫ってきた中で年明けの転職を見越して今から動いておこうという意図があります。

一方、動いている方々の志向性にはかなり多様性が出てきました。ポストIBD/ポストコンサルというと、以前はPEファンド、商社などの大手事業会社という感じでしたが、今はスタートアップはもちろん、ファンドでもベンチャーキャピタル側にいきたいという人も増えましたし、外資ではなくあえて日系の方が良いという方もかなり多くなりました。受け入れる企業側がプロフェッショナル人材の価値を理解してきた、ということも大きいです。

おそらく例年の動きからいっても、これから年末、そして年明けにかけては転職希望者も増えてくると思います。企業側も2019年の採用に向けての採用枠を確保しようと動き出しているので、より活発化してくると思います。

各社の採用のハードルは刻々と変わっていきますし、ここを見極められるかが転職成功の鍵なので、是非うまくエージェントを活用してください。

加藤 浩 / Hiroshi Kato
【経歴】
上智大学法学部卒。大手メディア企業にてアジアを中心とした海外営業に10年間従事。その後、コンサルティング会社で人事領域をフロントラインで広くカバーする中、数々の優秀な人材と接触。プロフェッショナルのキャリア構築をこの手で支援したいとの強い思いから、2007年にアンテロープへ参画。

【担当領域/実績】
専門はPE投資ファンド、M&Aアドバイザリー、戦略系・総合系・再生系コンサルティングファーム。PEファンド等、マネージングディレクタークラスと独自のネットワークがない限り応募をすることすら難しい業界にも、豊富なパイプラインを持つ。情報提供はもちろん、コンサルファームのケース面接対策はじめ、キャンディデートを文字通りハンズオンで支援することにより、これまで経営トップから若手人材まで数百名の方々の転職を成功に導いてきた。