2009-11-24
執筆者:加藤 浩
多くの戦略ファームでは応募にあたり、職務経歴書の他、志望動機書の提出を求めています。この志望動機書、結構しっかり読まれます。逆に言うと、志望動機書が理由でNGになる例も多くあります。
私自身、数多くの志望動機書を見てきましたが、ポイントは「パっと見て分かる」「内容がリアルである」の2つです。
そもそも誰が読むのか。ファームによりますが、採用担当のパートナー、もしくはパートナー全員です。ただでさえ多忙な中、毎日多くの応募書類に目を通さなくてはなりません。「パっと見て分かる」は大前提です。「パっと見て分かる」とは、分量が適量である(A4で1枚程度)、(項目分けなども含め)論理構成がしっかりしている、分かりやすい表現を使っている、ということです。
ただ、コンサルタントを目指す方は元々このあたりをしっかり意識されているので、クリアされていることが多いです。
問題は「内容がリアルである」の方です。せっかく完璧な論理構成で仕上げても、そもそもの動機にHPの表現そのまま「御社の~という理念に共感し・・・」などと表面的な内容を書いてしまってはいけません。文字通り、本当にプロのコンサルタントになりたい、ということが文脈から強く伝わらなくてはなりません。勉強したい、将来独立するためのステップに、というのも基本的にNGです。このマインドではプロのコンサルタントとは言えませんから。
ではどうするか。まずは徹底的に考えてください。できる限りの情報を集めてください。我々のようなキャリアコンサルともとことん話してください。そもそもコンサルファームが目指す方向性として正しいのかを再検証するきっかけにもなりますし、例えばそういった中で出てきた動機となるエピソードは強い説得力を持ちます。
加藤 浩
/ Hiroshi Kato
- 【経歴】
上智大学法学部卒。大手メディア企業にてアジアを中心とした海外営業に10年間従事。その後、コンサルティング会社で人事領域をフロントラインで広くカバーする中、数々の優秀な人材と接触。プロフェッショナルのキャリア構築をこの手で支援したいとの強い思いから、2007年にアンテロープへ参画。
【担当領域/実績】
専門はPE投資ファンド、M&Aアドバイザリー、戦略系・総合系・再生系コンサルティングファーム。PEファンド等、マネージングディレクタークラスと独自のネットワークがない限り応募をすることすら難しい業界にも、豊富なパイプラインを持つ。情報提供はもちろん、コンサルファームのケース面接対策はじめ、キャンディデートを文字通りハンズオンで支援することにより、これまで経営トップから若手人材まで数百名の方々の転職を成功に導いてきた。