デロイトトーマツコンサルティング　インタビュー特集第3回：経営の根幹にあるSCMの変革で日本企業に貢献する

デロイトトーマツコンサルティング

パートナー／サプライチェーンマネジメントグループリーダー　金澤透

PROFILE

1989年に一橋大学経済学部を卒業し、外資系コンサルティング会社に入社。その後、コンサルティング会社数社を経て2009年よりDTCに参画。主に製造業に対して、グローバルでの経営管理およびサプライチェーンマネジメントの業務改革と情報システムの構想立案と導入・定着化コンサルティングを数多く手掛けている。

★以下の特集ページにて、デロイトトーマツコンサルティングの中途採用選考フロー／面接のポイント、求められるスキルセット、弊社キャリアコンサルタントからのアドバイスなどを掲載しています。デロイトトーマツコンサルティングへの転職をお考えの方は、ぜひご参照ください。
デロイトトーマツコンサルティングへの転職情報

-実際にモノが動くSCMは効果を体感しやすい
-海外での支援もサイドバイサイドで
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海外での支援もサイドバイサイドで

グローバルプロジェクトでは海外への長期出張や駐在もあるのでしょうか？

金澤

我々はお客様とサイドバイサイドで一緒にやっていくというスタイルをとるので、常駐して活動することになりますね。現地でアパートを借りて毎日お客様のところへ行き、日本の本社で設計した戦略について議論をし、当てはまらない部分を切り分けて設計図を描いて実行に移す、という働き方になります。プロジェクトの最初に全体計画、グランドデザインを立てるのですが、その段階では1年と期間を区切っていても当然さまざまな課題が出てくるので、その都度延長して、というパターンはありますね。

金澤さんがこれまで手掛けた中で印象的だったプロジェクトがあれば教えていただきたいのですが。

金澤

グローバルの難しさを感じたのは、日本のお客様がヨーロッパとアジアの販社の改革をするプロジェクトでした。それぞれの拠点でプロジェクトをデリバリーして成果を出したのですが、日本の本社にそれを伝えていくのが難しかったんですね。「事件は会議室じゃなくて現場で起きてる」んですけれども、その事件をどうやったら会議室にいる人たちにリアルに伝えて理解してもらえるか。こういった課題はこれから増えていくでしょうね。

DTCのSCMグループが競合に勝るのはどういった点だと思われますか。

金澤

グローバルでサプライチェーンを調整していく、いわゆる計画系と呼ばれる部分については、非常に多くの経験やノウハウがあるので誰にも負けないと思っています。どんな場合でも初めに描いた計画がそのまま実行出来れば話は簡単ですが、実際にはそうはいきません。昨日100個売れると思っていたものが、明日は70個になっているかもしれない。でも工場ではもう製品を作り始めている。そんな時に、じゃあ生産を中止するのか、それとも値段を半分にしても100個売り切るのか、といったバランシングをしなければいけません。ここはどうしても機械では出来ず、司令塔となる人間が速やかに情報をつかんで意思決定をする必要があります。ところが日本の会社はこの部分を苦手にしていて、他国の競合に比べて情報伝達も遅いし意思決定も遅いという場合が多い。その解決に関して我々が強みを持っているのは、差別化につながっていると思いますね。

SCMというと、どうしてもシステム導入というイメージがあります。

金澤

システム導入に関しては、デロイトにシステムを担当しているプロの部隊がいますので、そのメンバーと協働するパターンがひとつですね。意外と多いのは、すでにお客様とお付き合いのあるベンダーさんがいてシステムはそちらに依頼されるというパターン。いずれにしても、我々は人がそのシステムをどう使っていくかという部分に付加価値を見出してサービスを提供しようと思っているので、結果としてシステム導入は多くはないですね。

システム導入があるとプロジェクトが大きくなるのでビジネス的なメリットもあると思いますが、現状ではそこを目指すことはしない、と。

金澤

そうですね。システム導入でなくても、グローバルでサプライチェーンを変えていこうということになると、1年なり2年なり、結構足の長いプロジェクトになっていきます。戦略だけのコンサルティングは数か月単位のプロジェクトの繰り返しになりがちですが、SCMでは一定期間しっかりお客様にコミットするため、ビジネス的にも人を育てるという面でもいいんじゃないかと思います。時には、プロジェクト終了後にお客様の方から「ヨーロッパは済んだから次はアメリカで」といったように横展開していただけるケースもありますね。

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