アセットマネジメント業界への転職に役立つ資格とスキル

2023-02-27 執筆者:鈴木 勝則

以前、未経験での資産運用業界への転職に関してのコラムを書きましたが、今回は求められる資格やスキルに関してまとめてみたいと思います。

アセットマネジメント会社の募集要件には、必要とされる資格やスキルにいくつか共通するものがあります。その中でも多く見られるのは以下のようなものです。
・証券アナリスト(CMA、CFA)
・PCスキル
・英語
・プログラミングスキル

担当業務によって求められる知識やスキルの程度は違いますので、これらはどのような業務で求められるかを説明します。

【証券アナリスト】
証券、財務、市場等の一定の知識を持つことを示す上で、証券アナリスト資格はその証明ともなり有効です。アセットマネジメント業界のどの業務においても有用で、特にリサーチアナリストやファンドマネージャーを志望する場合は必須とも言えます。

【PCスキル】
ExcelやPowerPointは、運用部門、営業部門、ミドルオフィスにおいて必須のスキルです。特に運用部門のクオンツやミドルオフィスのリスク管理ではVBAのスキルを求める求人が多く、未経験者の場合、VBAを習得し経歴に記載できるようにしておくことで書類通過の可能性が高められます。

【英語】
運用はもちろんですが、プロダクトマネージャーや海外営業でも必須のスキルで、外資であればすべてのポジションで求められます。英語能力が高い人材は、アセットマネジメント未経験でも海外営業や外部委託運用などの未経験者採用ポジションでの可能性があります。

【プログラミングスキル】
Pythonなどのプログラミング言語が使用できると、クオンツアナリスト等の運用関連やパフォーマンス分析等のミドルオフィスなどで、採用可能性が出てきます。

金融市場や投資商品の情報は、様々なソースから入手可能ですので日頃から注視しておく必要があります。それに加え、これらの資格やスキルを得ることで、アセットマネジメント業界へのキャリアが開かれる可能性は広がります。

未経験者のポテンシャル採用は、オルタナティブなど一部の領域でジュニアクラスに限定して採用が行われています。しかし、今後市場環境が整えば、伝統的資産でもミドルクラス以上に採用が広がることも期待されます。

運用業界へのキャリアチェンジを検討される場合は、ぜひ弊社コンサルタントにご相談ください。

鈴木 勝則 / Katsunori Suzuki
【経歴】
中央大学理工学部卒。シティバンク、エヌ・エイにて外国為替カスタマーディーラーとしてトップティアの事業法人や金融法人を担当。後に同行プライベートバンキング部門に異動し、投資カウンセラーとして個人富裕層顧客にも対応。その後カナダ・ロイヤル銀行にて再び大手法人顧客への外国為替のセールスに従事。20年以上に亘り、金融業界で多様な顧客と国際金融市場との架け橋役を担ってきたが、テーマを社会で最も重要な「人」に変え、向上心を持つプロフェッショナルと人材を求める企業との架け橋となるべくアンテロープに参画。

【担当領域/実績】
資産運用会社(アセットマネジメント)、プライベートバンク、フィンテック、銀行・証券のセカンダリーを中心としたフロントおよびセールスポジション等、マーケット分野を中心に担当。金融業界での長年のキャリアをベースとした情報やネットワークで、幅広い年齢層の転職をサポートしている。