「コンサルタントって、結局いつ何をしているの?」「“激務”って聞くけど、1日の中身はどんな感じ?」──そんな疑問を持つあなたのために、総合コンサルタントの典型的な1日を、時間帯ごとの業務イメージで整理しました。
先に結論を言うと、1日の大半は①会議で“論点を揃える”、②分析で“根拠を作る”、③資料で“意思決定できる形にする”の3つに分かれます。予定は詰まりやすいですが、やっていること自体は「意思決定の材料を作る」ための作業に集約されます。
8:30〜 出社・メールチェック
朝は比較的早めに出社し、まずは前日のクライアントからの返信メールや社内チャットを確認します。海外クライアントや別タイムゾーンのメンバーと動いていると、夜間に情報が積み上がるため、ここで「今日返すもの/会議までに整えるもの/後回しで良いもの」を仕分けします。
コツは、全部を完璧に返そうとしないこと。朝イチは優先順位を決める時間です。急ぎの論点(例:会議のアジェンダ、追加分析の依頼、資料の差し替え)だけ拾い、午前の集中時間を守ります。
9:30〜 チームミーティング
チーム内でその日のタスクを確認します。進捗共有だけでなく、前日までに出た論点を「何が決まっていて、何が未確定か」に分け、次の打ち手を揃えます。
この場で上位職(マネージャー/プリンシパル)からストーリーの組み方や論点の置き方についてフィードバックが入ることも多いです。ここでズレを直せると、午後の資料作成が一気に軽くなります。
10:30〜 分析・資料作成
午前中のメインは分析です。市場データの集計、競合比較、財務の見立てなどを行い、仮説が筋が良いかを検証します。ここで大事なのは「正しい数字」よりも、意思決定に必要な“比較”ができているかです(例:伸び率、セグメント差、要因分解)。
分析結果は、Excelの中に置いておくだけでは伝わりません。クライアントが判断できるように、PowerPointで結論→根拠→示唆の順に並べ、1枚ごとに「このスライドで何を決めてほしいか」を明確にします。
13:00〜 クライアントミーティング
午後はクライアント訪問、またはオンライン定例が入ります。総合コンサルは経営層と向き合う場面も多く、発言内容はもちろん、資料の構成も“迷わず意思決定できる順番”になっているかが問われます。
目的は単なる結果共有ではなく、意思決定の支援です。データに基づくロジックに加えて、経営者が気にする観点(投資対効果、実行体制、リスク、現場への影響)を先回りして織り込みます。
※ 戦略コンサルでは、毎日クライアントと接点があるとは限らず、週単位で報告・提案するスタイルもあります。その分、1回のミーティングで求められるアウトプット精度が高くなりやすいのが特徴です。
16:00〜 チームディスカッション
クライアントの反応や追加要望を受けて、チームで次のアクションを決めます。追加調査を走らせるのか、仮説を修正するのか、あるいは「意思決定に必要な材料が揃った」として次のフェーズに進むのか──ここで判断が入ります。
アソシエイト/コンサルタント層が積極的に意見を出す場でもあり、「なぜそう考えるのか」を詰めます。結局、良い議論は“論点を1つに絞る”ところから始まるので、話が広がりそうなら「今日決めたいのは何?」に戻します。
18:00〜 成果物の最終確認・上長レビュー
終盤は、翌日の報告資料や社内共有ドキュメントのレビューです。上長からは、数字の整合だけでなく、論理の飛躍や言い切りの粒度(断定すべきか、条件を置くべきか)などが細かく返ってきます。
ここでのポイントは、修正を“作業”で終わらせないこと。指摘の背景(何が不安で、どこが伝わらないのか)まで理解できると、次回から最初の一手が変わります。
20:00〜 退社/ナレッジ共有・自己研鑽
繁忙期は遅くなる日もありますが、チームで協力し、負荷を分散しながら進めるのが一般的です。タスクを抱え込みすぎると精度が落ちるので、「今夜やるべきこと」を3つに絞って終える、などの工夫が効きます。
退社前に、得られた知見を社内ナレッジとして共有することもあります。コンサルはインプットが成果物の質に直結する仕事なので、業界レポート、英語記事、フレームワークの復習など、日々の自己研鑽を続ける人が多いです。
総合コンサルタントの働き方のリアル
「常に頭を使う」「スピードが速い」「求められる水準が高い」──厳しさはありますが、その分、若いうちから経営の中枢に関わり、責任ある意思決定の近くで働けるのが魅力です。
またファームによってはリモート/出社のハイブリッドが浸透し、働き方の選択肢も広がっています。大事なのは、制度の有無よりも、プロジェクトの状況に応じて自分の生産性を最大化できる設計を持てるかです。
忙しさはどれくらい?稼働の“山”をイメージする
「激務」と言われる理由は、単に残業が長いからではなく、“締切前に作業が山になる”構造にあります。会議や報告の直前は、追加分析・差し替え・表現調整が連鎖しやすく、同じ1時間でも密度が変わります。
下の図は概念図ですが、1日の中でも特に負荷が上がりやすい時間帯を可視化しています。あなたが働き方をイメージする際は、「常に忙しい」ではなく、どこで山が来て、どこで整えるのかで捉えると現実に近づきます。
※概念図:残業時間を断定するものではなく、「締切前に負荷が上がる」傾向を示したイメージです。
よくある質問(FAQ)
総合コンサルは毎日クライアントと会議があるんですか?
案件やフェーズ次第です。週に数回の定例があることもあれば、調査・分析の期間は社内作業が中心の日もあります。大事なのは「会議が少ない=楽」ではなく、会議が少ない日は次の会議で決めるための材料を作る日になりやすい点です。
未経験だと、1日のどの部分を担当することが多いですか?
最初は、分析の前段となる情報収集、Excelでの集計・可視化、スライドの整形と骨子作りが中心になりやすいです。ここで「結論に必要な根拠は何か」を掴めると、会議での発言機会や任される範囲が一気に広がります。
繁忙期の“しんどさ”を減らすコツはありますか?
コツは2つあります。1つ目は、朝の段階で“今日の締切トップ3”を決めること。2つ目は、会議前に「この資料で何を決めたいか」を固定し、スライドが増殖しないようにすることです。忙しさは「作業量」よりも、論点のブレで増えるケースが多いです。
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