ヌートバー選手に学ぶ、新天地でキャッチアップするためのキーワード

2023-03-16 執筆者:林 徹

金融領域をメインに担当している、コンサルタントの林です。

これから4月にかけては、転職に限らず人事異動や進級・進学もあり、ご本人やご家族含めて変化の多い季節ですね。

一方、足元では野球の侍ジャパンが1次予選突破を決め、今夜の準々決勝イタリア戦を控えてますます盛り上がりを見せています。

私自身、幼いころからずっと野球をやっていたので、今回ダルビッシュ有選手や大谷翔平選手をはじめとするメジャーリーガ―が参加するなど、史上最強との呼び声もある日本代表には非常に期待しワクワクしながら応援しています。

そのような中でも、特に注目されているのがラーズ・ヌートバー選手かと思います。現在MLBのセントルイス・カージナルスに所属し活躍している大リーガーですが、お母様が日本人の方であることから日系選手として日本代表に初選出されました。

すでに様々なニュースなどでヌートバー選手の活躍はご存知の方も多いと思いますが、プレーはもちろん、それ以外の部分でも侍ジャパンのメンバー、我々日本のファンの心を掴んでいます。

なぜ、ヌートバー選手は異国の地である日本で、短期間のうちにこれほどまで我々の心を掴めたのでしょうか。

ヌートバー選手がファンの心を掴んだキーワードは「言行一致」だと私は考えています。元々、ヌートバー選手は日本代表候補に名前が挙がったときから、日本チームのために全力でやる、チームにもキャッチアップできるとおっしゃっていたようです。そして、それは実際にチームに合流してからの様々な場面で、行動として表れています。

例えばヌートバー選手は、お母様が日本人とはいえ日本語はほぼ話すことが出来ないそうです。しかしながら、試合前の国歌斉唱でしっかりと君が代を歌っていたり、選手同士のコミュニケーションでも不慣れな日本語を使いながら積極的に話しかけたりしている姿が何度もテレビに映っていました。

また、ヌートバー選手は外野手なのですが、外野守備につく際に観客席のファンに向かって日本式の挨拶(脱帽してお辞儀をする)をしたりもしています。そして、結果を残していること以上に、アウトになっても一塁まで全力疾走したり、ケガを恐れずダイビングキャッチをしたりと、常に全力でプレーしています。

環境の変化を迎えて、何とか新天地でキャッチアップしたいと思っている方は多いかと思います。一方で、上手くいっていないなという方は、自分の言動は「言行一致しているか」と考えてみると良いかもしれません。「新天地でキャッチアップしたい」と言いながら、新たなやり方を身に付けようとせず「前職ではこうだった」などと過去の話ばかりをしていては、周囲の信頼を得ることは出来ません。

また新天地で早期に成果を挙げることが出来ればそれがベストですが、たとえ成果が挙がらずとも、それ以上に全力で取り組んでいる姿を見せることも、早期に信頼を勝ち得ることに繋がるのではないかとも考えます。

色々な変化を迎える中で、キャリアにお悩みのことがあれば、転職前提ではなくともぜひ弊社コンサルタントまでご相談ください。

林 徹 / Toru Hayashi
【経歴】
大阪市立大学法学部卒。新卒で三井住友銀行へ入行。法人営業や大企業取引、SMBC日興証券人事部への出向等、幅広く業務を経験。その後、外資系生命保険会社へ転職し、通算で10年超に亘り、金融業界において様々な業務に関与する。銀行、証券、保険会社での業務経験を生かして一人でも多くの方々の決断をサポートし、豊かなキャリアを送るきっかけを作りたいと考え、アンテロープに参画。

【担当領域/実績】
投資銀行、PEファンド、アセットマネジメント/ヘッジファンド、グローバルマーケッツなどを担当。金融機関における幅広い業務経験と人事経験をもとに、金融機関勤務の方々のキャリア支援やアドバイスに強みを持つ。