実りの秋

2013-10-31 執筆者:山本 恵亮

最近はすっかり涼しくなってきましたね。台風シーズンも終息を迎え、実り豊かな秋の到来です。美味しいフルーツ、栗に柿など秋の食べ物から、美しい紅葉、涼しく過ごしやすい気候を想像すると、私は嬉しい気持ちや大自然への感謝の気持ちが自然と湧いてきます。皆さんは如何でしょうか?

感じることは人それぞれだと思いますが、この「なんとなく嬉しい気持ち」とか「自然と湧いてくる気持ち」といった、頭で考えたことでは無く、自然と浮かんでくる気持ちとは、まぎれもなく自分自身の気持ちであり、その気持ちは大切だな、と最近思っています。

キャリアに結び付けて言えば、仕事をしている時、理屈抜きで楽しいと思えている人や、無理なく没頭出来ていたりする人は、幸せだと思います。あれこれ頭で考えなくても、自分の仕事について「なんか楽しい」、「わくわくする」、「人の役に立っている実感がある」といった気持ちが自然と心の底から湧いてくる、そういった気持ちが本当の自分の思いなのではないか、と思います。そういう仕事であれば、自分の生活の中で最優先に取り組んでいくことで益々充実感を得られるでしょうし、幸福感が増すと思います。なぜならば、本当の自分を大切にしていることになるからです。

逆に、キャリアプランをよく考えて行った転職でも「どんよりした気分」とか「違和感がある」という気持ちが湧いてくる時には、何がそういう気持ちを引き起こしているのか、内省してみるべきと思います。得てして、その気持ちの原因が、新しい環境へ適合する時に生じる単なる反応(脳は自己防御の為に新しいことを拒むそうです)だったり、苦手な人(だと現時点で思っている人)と仕事をすることへの憂鬱感であることは多いですが、場合によっては、仕事そのものが本来の自分の思いに反しているのかもしれません。前者の場合はいずれ乗り越えることが出来ますが、後者の場合は自分を大切にしていないということになります。それでは仕事で高い実績を出すことが難しいだけでなく、何よりも自分自身が幸せになれません。その場合は自身のキャリアを考え直す時ではないかと思います。

いよいよ心地良い実りの秋ですので、たまには都会から離れて、自然を感じる散策に出かけたり、美味しいものを食べたりして、リフレッシュすることは大変有意義だと思います。そうすることが、仕事やキャリアのことをあれこれ計算する頭を一旦ストップして、自らの心に向き合い本来の自分の気持ちに気づくことに繋がっていくきっかけになるかもしれません。もやもや感のある人は、その上で改めてご自身のキャリアについて内省してみては如何でしょうか?

取締役山本 恵亮 / Keisuke Yamamoto
【経歴】
同志社大学商学部卒。大手人材サービス会社にて金融とIT業界を担当後、渡米。在米のコンサルティング会社で、人材採用支援、人事コンサルティング、そして新規事業の立ち上げを事業開発マネージャーとして推進し、北米での事業拡大に貢献。2004年4月アンテロープ参画、翌年同社取締役。PEファンド(バイアウト)を中心に、VC、M&A、コンサル、投資先企業の経営人材、また組織立ち上げ期におけるコアメンバー採用の支援も強み。1級キャリアコンサルティング技能士。

【担当領域/実績】
専門はPEファンド(バイアウト)、VC、エンゲージメントなど投資ファンド、投資先の経営人材など。20年のエージェント経験で培われた層の厚いネットワークを有し、業界トップから新鋭企業まで数百名に及ぶ転職を支援してきた。水面下で流通する求人案件の提案から、選考対策、希望職種の明確化も含め丁寧な支援を行っている。