面接の質疑応答で何を聞けば良い?

2019-05-31 text by 山本 恵亮

面接の最後に「何か質問ありますか?」と言われたら、何を聞けば良いでしょうか。例えば、下記のような質問はどうでしょう。

「特にありません」
「御社の事業ポートフォリオについて教えて下さい」
「給与制度について教えて下さい」

前後のやり取りからどの程度聞いていいのかは判断する必要があるものの、こんなことを聞いているようではダメですね。質問がないのは論外ですし、ホームページなど公開情報を見れば分かるようなことを質問するのは凡庸です。また、現場部門の方々との面接の場合は、制度面よりも仕事そのものに関することを聞くべきでしょう。

1時間の面接だと、最後の10分や15分を質疑応答タイムとしていただけることがあります。この質疑応答タイムは、応募者に自社や仕事について理解してもらうことが目的ですが、結果的にその質問によっても応募者は評価されてしまいます。

それでは、何を聞けば良いのでしょうか? 面接担当者が自分の働く現場部署の人である場合のお勧めの質問は、大きく2つです。

1つは「公開されていない情報で自分の意思決定に必要なこと」、もう1つは「面接担当者の個人的な考えや気持ち」です。

前者は、自分がその会社を引き続き志望するのかどうかを決める上で必要だけれども、事前のリサーチや面接のお話では分からないことです。これが分かれば、納得感を持って入社を志望できる(または辞退する)という判断に必要な目的を持った質問です。そもそも自分のためになりますし、加えて目的を持った質問というのは、相手に自分がその仕事に就くことを真剣に考えているという印象も与えます。

後者は、面接担当者がその会社での仕事をどう思っているのか、何をやりがいに感じているのか、といったような考えやお気持ちなどです。その目的は2つあります。仕事内容は理解していても、それに従事している人の目からはどう見えているのか、感じているのか、など他人の考えから、自分が仕事をすることになったらどう感じるのか類推するためです。もう1つは、関係構築です。会話をするにしても、事実情報の交換だけでなく、自分の考えや気持ちについて相手と意見を交わすと関係がぐっと深まります。

さらに、人は相手に自分のことを分かってもらえたと思うと、相手への親近感を持つ傾向にあります。また、相手の考えを聞くとその人を理解できたと安心感も生まれます。

以上の様に、面接での質疑応答タイムは、目的を持った質問をすることと相手の考えを聞くこと、という2つの視点で対応すると良いのではないでしょうか。

少なくとも、「それはホームページを見てよー」「そんなこと聞いてどうするの?」「仕事そのものに興味があるのかなぁ?」といった芳しくない印象を与えずに済むでしょう。面接で逆質問を促されたらどうしよう? と思っている人は参考にして下さい。

取締役山本 恵亮 / Keisuke Yamamoto
【経歴】
大手人材サービスにて金融とテクノロジー業界を担当後、渡米。在米のコンサルティング会社で、人事コンサルティング、管理部門のコスト削減と業務効率化、人材採用支援などを事業開発マネージャーとして推進。2004年4月アンテロープ参画。PEファンド、投資銀行、経営コンサルティング等への転職支援を行っている。1級キャリアコンサルティング技能士。

【担当領域/実績】
専門はPEファンド(バイアウトファンド)、戦略ファーム、投資銀行が中核。また、金融とコンサルティング業界での15年のエージェント経験で培われた層の厚いネットワークを有し、業界トップ企業から新鋭ファームまで数百名に及ぶ転職を支援してきた。水面下で流通する求人案件の提案から、PEファンドや投資銀行の選考準備、ケース面接対策、希望職種を明確化するための支援まで、寄り添い型のキャリアコンサルティングを行っている。