2023年に天職を見つけるために

2022-12-27 執筆者:土井 和照

今年も終盤に差し掛かり、すでに仕事納めを迎えている方、まだお忙しくされている方、年末年始は関係ないほど仕事に追われてしまっている方…皆さまとりどりにお過ごしになっていることと存じます。

さて今回は、年末年始にぜひお考えいただきたい“現実的な天職の探し方”についてご紹介させていただければと思います。

天職というのは“やりたいことであり、心の底から楽しめる仕事”“一生続けたいと思える仕事”“自分だからこそ貢献できる仕事”(≒ Want, Can, Must)など、随所で現代的な定義付けがされています。
ただ一方で私は、天職だと思っている仕事がその人の長きにわたって天職であるというケースは僅少で、いざ飛び込んでみると、現実は甘くない、思っていたのと違う、他のことがしてみたくなる、こう思われる方がほとんどなのではないかと思います。

そもそも天職というものは“未来永劫これしかない”というものではなく、その時々の適職のことであり、大きく下記3つの観点によって変化するものではないでしょうか。

(1)夢や興味関心が元になる
小学生の頃からの夢を追い続けているのであればまだしも、自分の成したいこと、やってみたいことは、その時々で変化しているはずです。社会人人生を歩む中で触れた新たな仕事、ニュースや友人の話、映画などで触れて憧れとなった仕事など、その時々で自分がやりたいと思う気持ち、ありたいと思う姿を元に次なる職業を決めることが多くの方のスタートラインかと思います。ただ、そのやりたいことやありたい姿は、不変ではありません。

(2)ライフイベントに委ねる
日本労働研究機構によると、就職後概ね7~9年程度で人生の転換期が訪れると言われています。その中でも結婚・出産や住居購入、家族の介護等のライフイベントは職業の選択に大きく影響を与え、家庭や住居ゆえの制約、必要収入の上昇などにより、これまでよりも更に自分の生活に適した職業を選ぶ必要性が生じてきます。また、ワークライフバランスに対する考え方にも影響するなど、ライフイベントが現職を見つめ直し自分に合う職業や職場を探す機会となることは必至かと思います。また、そのライフイベントは、1度だけ、1つだけではありません。

(3)現職の捉え方が変わる
今現在(1)(2)でもピンとこないという方は、おそらく現職がよほど自分に合っていて充実していると感じているか、その真逆なのではないかと思います。ただ、仕事の捉え方や姿勢は、周りの環境、関係性の変化、その時々の自分の感情などに大きく左右され続けます。
例えば「なすがままに商品を提供してきたけれども、気が付いたら顧客のパートナーとして伴走できる喜びを感じていた」、一方で「ずっと顧客の課題解決につながると思い営業をしてきたけれども、実際には顧客やメンバーに負担を強いている気がしてきた」ということもあると思います。このように現職に対する捉え方が変化することで、現職を天職と思い見つめ直すか、次の天職を探すかの枝分かれにつながるのではと思います。同じことをしていると思っていても、どう捉えるかはずっと同じではありません。

上記3つの観点が元となり、それぞれ偏重あるいは折衷することによりその時々での天職(適職)を探し出していく、これこそが現実的に天職を探せる方法なのではないかと私は考えています。つまり、天職は生涯にわたって探し続ける必要があるのでは、ということです。

言われてみれば当たり前のことしか書いておりません。今までも幾度となくお考えの部分はあることと思います。ただ、年末年始こそ自分また周囲をよく見て考えてくださればと思い、今回皆さまにお伝えさせていただきました。

皆さまは(1)(2)(3)についてどのように考え、次なる天職を探すのでしょうか。はたまた、現職を選ぶのでしょうか。

現職で何かに固執している、何かのために耐えている、将来が何となく不安、新たな可能性を知りたい…このような言葉にピンとくる方はぜひ我々のサポートをうまく活用いただき、現職を見つめ直すきっかけとしていただくか、あるいは次なる天職を見つけてくださればと考えております。現在コンタクトいただいている方はもちろん、しばらく弊社担当者と話をしていないという方でも、再度ご連絡いただければ尽力してサポートいたしますのでご安心ください。
それでは、皆さま良い年末年始をお過ごしください。

土井 和照 / Kazuteru Doi
【経歴】
慶應義塾大学商学部卒。日系戦略及び外資系戦略コンサルティングファームにて、大手自動車OEM・部品メーカーや、製薬・ヘルスケア、素材・食品、通信・IT等の様々な業界クライアントに対し、全社戦略から国内外の事業戦略・計画策定、並びに実行支援を実施。PEファンドや事業会社のM&Aにおけるビジネスデューデリジェンスや買収後のPMI、事業再生案件にも複数従事。コンサルティングファームで働く中で、業界内外で活躍する人材を長期的に応援したい想いからアンテロープキャリアコンサルティングに参画。

【担当領域/実績】
コンサルティング、M&Aアドバイザリー、PEファンド、事業会社、スタートアップ等への支援を担当。特に戦略コンサルティング業界においては自身の経験を元にしたキャリア支援に強みを持つ。