Antelope Summary Report

[Antelope Summary Report No68 ]PE(Private Equity)の採用状況

2011.06.29

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Antelope Summary Report ≪No.68≫
~Short Report~

2011年6月29日(水)
アンテロープキャリアコンサルティング株式会社
http://www.antelope.co.jp/r.cfm?site=as288

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【 Short Report by コンサルタント 小倉 基弘 】

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厳しい投資環境の中、収益の落ち込みが見られるPE業界では、IPOに踏
み切ることで一般投資家を取り込む動きがでてきました。
ブラックストーン、アポロ・グローバル・マネジメント、オークツリーに続き、
カーライル・グル-プも、10億ドルの資金調達を目指しての新規株式公開を
早ければ9月に実施するとの報道がでています。

 一方、本来のバイアウト業務で気炎をあげているファームもあります。
今回は代表小倉による、日本でのPE業界における採用マーケットについての
レポートです。


小倉とのキャリアミーティングをご希望される方は、記事下のURLより
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┃★  PE(Private Equity)の採用状況
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 本年も既に半年が過ぎようとしております。2年前、2009年6月はリー
マンショック後の景気が最悪期でその月の失業率は過去最悪の5.6%でした。
そこからゆっくりですが景気は回復してきており、現在の失業率は4.7%まで改
善してきています。この弱いながらもゆっくりと回復してゆく傾向はしばらく
続いてゆくのではないでしょうか。

 弊社がお取引をいただいているPE(Private Equity)業界も09年には状
況は最悪で、米国のサン・キャピタル・パートナーズ・ジャパン、ユニタス・
キャピタル、ベスター・ジャパン・アドバイザーズが日本を撤退し、日系のエ
ーシーキャピタル、MKSパートナーズが実質解散という状況に追い込まれま
した。
 翌10年はバイアウトの件数は09年よりも低下しましたが、求人数は徐々
にですが増加傾向にありました。本年11年もアドベント・インターナショナ
ルが3月に撤退し、日系大手PEで一部人員削減も行われており厳しい状態は
続いています。
 一方で、この半年位には弊社にてお取引をいただいているPEの採用が少し
ずつですが増加しています。例えば外資系15社中9社、日系28社中11社
は採用活動をおこなっており、実際にここ数ヶ月で外資系で4社、日系で2社
で採用が実行できています。

 PEのジョブマーケットは分岐点にさしかかっているのかもしれません。
今、PEのフロントで働いている方々とお話をすると総じて先行きの見通しの
暗さばかりが話題になりますが、こういった時が次の成長の起点になっている
可能性が高いことは景気そのものの循環を見ても感じられます。
 確かに、日本経済の脆弱さ、また日本の企業風土が買収に馴染まない、買収し
てもプロの経営者層が少なくBSは改善できてもPLを改善する力を持った人
材が少ない等、ネガティブな理由は幾らでもあげられるのでしょう。

 一方で、欧米、豪州、中国、インド等に目を向けてみれば欧州系のノルディ
ック・キャピタルによるスイス製薬企業ナイコメッドの武田薬品工業への売却、
豪州のバヤード・キャピタルによる電力計大手ランディス・ギアの東芝への売
却、米国ベイン・キャピタル、コールバーグ・クラビス・ロバーツによる病院
経営チェーンHCAのIPO、同じく米国シルバーレイクのマイクロソフトへ
のスカイプ・テクノロジーズの売却等、大型成功事例も多く実現しています。
これだけを見てもPEのダイナミックな活動、存在意義が感じられるのではな
いでしょうか。

 日本のPE界で働かれている方々はおそらく今の日本のビジネスパーソンの
中でも飛びぬけて優秀な人材であると思われます。この方々が粘り強く、ファ
ンドの存在意義を問い続け地道に活動してゆけば、PE業界の復活も近い将来
に起こるのではないでしょうか。
 業界の発展を側面からサポートさせていただいているものとして、今後のP
E業界の復活、さらなる進化を願っています。

 
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http://www.antelope.co.jp/r.cfm?site=as289