本当のオーナー

2013-03-01 執筆者:小倉 基弘

2002年よりPE(Private Equity)/投資ファンドへプロフェッショナル人材の紹介を行っていますが、このPE/投資ファンドという業界は一般の方々には馴染みがない一方で、実はここ数年で意外にも身近な存在になっています。

ベイン・キャピタル、カーライル、ユニゾン・キャピタル等と言っても大方の人たちは聞いたこともない名前であるかもしれません。

でも例えば、弊社のオフィスは麹町にあり、私は毎朝7時位に出社していますが、麹町駅に着いて少しお腹がすいている時は「ジョナサン」に入ってモーニングをいただきます。お昼には弊社の前のビル1Fにある「成城石井」で惣菜、弁当を買って、仕事帰りに会社近くの「チムニー」で一杯やって帰る時もあります。

毎日こんな感じではありませんが、上記のお店(企業)の本当の所有者(オーナー)はそれぞれベイン・キャピタル、丸の内キャピタル、カーライルというファンドなのです。

身近なファミリーレストラン、居酒屋等が実は外資系のファンドが所有している企業だったということも、今となっては珍しい話ではありません(もちろん産業材を扱っているようなB to Bの企業にも投資をしています)。

投資ファンド、Private Equityは90年代後半から日本で活動を開始し、敵対的なアクティビストも存在したため、一部には忌避されているきらいもありますが、多くのファンドは企業に対してエクイティのマジョリティ投資を行い企業価値を上げていくためにあらゆるサポートをしています。官製ファンドではありましたが、日本航空を奇跡的に再生させた企業再生支援機構もファンドの形態をとっています。

今やPE/投資ファンドは投資対象企業にとっては「ハゲタカ」ではなく「戦略的パートナー」と正しく認識されるようになってきています。

今後、ますます業界が発展していく過程で、私たちも積極的に優秀でアグレッシブな方々を紹介していきたいと思っています。

ところで、今週末は子供が行きたがっているスシロー(ペルミラ・アドバイザーズ)に行こうか、それともエノテカ(ユニゾン・キャピタル)で赤ワインでも買って家でゆっくりしようか迷っています。

代表取締役小倉 基弘 / Motohiro Ogura
【経歴】
上智大学法学部卒。日興證券(現SMBC日興証券)を経て90年、建築関連のビジネスを起業。約7年のベンチャー経営後、プロフェッショナルのキャリアデザインに関連するビジネス創造を目指して、人材エージェントにてコンサルタントを4年間経験。2002年、「野心と向上心を持ったプロフェッショナル」に対してチャレンジングな機会提供を行う目的でアンテロープキャリアコンサルティングを設立。同社は投資銀行、プライベートエクイティ、ベンチャーキャピタル、アセットマネジメント、不動産ファンド及びコンサルティングファームのフロント人材の長期的なキャリアデザインを支援している。07年アンテロープの共同創業者の増井慎二郎氏とオープンワーク(株)(旧(株)ヴォーカーズ)設立にも関わる。

【担当領域/実績】
専門は投資銀行、PE投資ファンド、投資先企業マネジメントポジション、不動産ファンド。