PE業界の正念場

2009-10-21 執筆者:小倉 基弘

数年来お付き合いいただいている独立系PEでVPとして働いている方にお会いしました。
ファンド自体は日本で3件投資実行ができており、さらに今年、ファンドレイズも完了しているので、業界全体が振るわない中、大変健闘されています。
ご自身は、現在ポートフォリオ管理、新しい案件に対するソーシングで忙しい日々を送っています。
業界全体は依然、厳しい状況で、特にラージキャップのPEは存続自体が危ぶまれているところもあるようですが、この時期を乗りきったファンドが次の景気上昇時に果実を得られるのでしょう。
また、各社のポートフォリオが今後どのようにEXITするのかでLPがPEに投資を継続してくるのかの方向性も出てくると思います。
ここから半年、1年がPE業界の正念場。
そしてここから半年、1年のどこかで次の成長ステージが見えてくると思います。
業界全体は長期的にみれば必ず大きくなるのでしょうが、生き残るのは、その存在意義を強く意識し、努力を継続してゆくバイアウトファンドなのだと思います。

代表取締役小倉 基弘 / Motohiro Ogura
【経歴】
上智大学法学部卒。日興證券(現SMBC日興証券)を経て90年、建築関連のビジネスを起業。約7年のベンチャー経営後、プロフェッショナルのキャリアデザインに関連するビジネス創造を目指して、人材エージェントにてコンサルタントを4年間経験。2002年、「野心と向上心を持ったプロフェッショナル」に対してチャレンジングな機会提供を行う目的でアンテロープキャリアコンサルティングを設立。同社は投資銀行、プライベートエクイティ、ベンチャーキャピタル、アセットマネジメント、不動産ファンド及びコンサルティングファームのフロント人材の長期的なキャリアデザインを支援している。07年アンテロープの共同創業者の増井慎二郎氏とオープンワーク(株)(旧(株)ヴォーカーズ)設立にも関わる。

【担当領域/実績】
専門は投資銀行、PE投資ファンド、投資先企業マネジメントポジション、不動産ファンド。