キャリアコンサルタントという職業の魅力

2007-06-09 執筆者:小倉 基弘

キャリアコンサルタントと一口に言っても、その職務内容は人材会社によって千差万別です。人材派遣会社、再就職支援会社、人材紹介会社によっても違います。また、私たちの所属している人材紹介事業の中でも登録型、(エグゼクティブ)サーチ型では違うのです。さらに登録型人材紹介会社でも、そのターゲットとする人材、業界、またその会社のポリシーにより、職務内容は大きく異なるのです。

そのため、キャリアコンサルタントの魅力といっても各企業によって随分違ってくるものと思われます。

アンテロープはそのカテゴリー分けに従えば、ハイエンド人材向け登録型人材紹介会社に分類されます。しかも金融業界、コンサルティング業界に特化しています。

アンテロープでのキャリアコンサルタントという職務の魅力を一言で表せば「向上心を持ったビジネスパーソンの長期的なキャリア構築に関われること」になります。

職業紹介事業(人材紹介事業)のビジネスモデルは、人を企業のポジションに紹介し、内定、入社に至ればその手数料を企業からいただくことによって成り立っています。そのため、突き詰めればより多くの人をより多くの企業、ポジションにマッチングさせ、内定を獲得し、入社してもらえれば多額の手数料が入ってくるのです。

アンテロープでは上記のようなスタイルには価値を置いていませんし、やりがいそのものを感じていません。

誰にサービスを提供するのか、どの企業にサービスを提供するのか、そして特にどのようなスタンスでサービスを提供するのかについて強いこだわりを持っています。

これもこの業界ではありがちですが、紹介そのものがうまくいき、内定、入社そして手数料が得られれば、その人が入社後どのようになろうが関係ないというスタンスをとっているエージェントがとても多いと思われます。

キャリアチェンジ、キャリアディベロプメントで本当に大切なのは入社後であり、入社後何年も経って本当にあの時行った選択が正しかったものかがわかるのです。

つまり私たちがこのビジネスで重視しており、またやりがいを強く感じるべきなのは、初めて個人の方とお会いして以降、入社後何年にもわたってその方とコミュニケーションを取り、その後永く続くキャリアデザインに対するアドバイザーとなっていくことなのです。

地道にこの職務を続けていくことによって多くの優秀な方々とのネットワークができあがります。それは驚くほど大きなものになります。

それらの方々とのコミュニケーションを通して私たち自身の成長も強く感じられるのです。

これがこの職務の魅力なのです。

この職務を継続して遂行していくことは簡単なことではありません。様々なスキル、能力、そして人格が必要です。

このことについては別の機会にお話をしたいと思います。

代表取締役小倉 基弘 / Motohiro Ogura
【経歴】
上智大学法学部卒。日興證券(現SMBC日興証券)を経て90年、建築関連のビジネスを起業。約7年のベンチャー経営後、プロフェッショナルのキャリアデザインに関連するビジネス創造を目指して、人材エージェントにてコンサルタントを4年間経験。2002年、「野心と向上心を持ったプロフェッショナル」に対してチャレンジングな機会提供を行う目的でアンテロープキャリアコンサルティングを設立。同社は投資銀行、プライベートエクイティ、ベンチャーキャピタル、アセットマネジメント、不動産ファンド及びコンサルティングファームのフロント人材の長期的なキャリアデザインを支援している。07年アンテロープの共同創業者の増井慎二郎氏とオープンワーク(株)(旧(株)ヴォーカーズ)設立にも関わる。

【担当領域/実績】
専門は投資銀行、PE投資ファンド、投資先企業マネジメントポジション、不動産ファンド。