いまだ確立していないキャリアコンサルタントという職業についてProfessionalismを論ずること自体おかしな話かもしれませんが、私自身が今考えているキャリアコンサルタントとしてのProfessionalismについてお話をしたいと思います。
Professionalism自体、定義が難しいですが、日々平凡な仕事、平凡な成果に甘んじず、常にその分野において卓越したパフォーマンスを追及することによって得られる姿なのだと思います。
Professionalとしてのキャリアコンサルタントに必要なものは、人格面、知識面、スキル面に大別すると以下のようになると思います。
■人格面
・誠実であること。
・職務を通して自己実現をしていくことに対して統合性がある(キャリアコンサルタントとして自己実現を図っている)。
・常に卓越性を追及していく姿勢。
・自己の利益を求める前にキャンディデイト、クライアントにとって最善と考えられる結果を実現できるようサポートする姿勢。
■知識面
・キャリアディベロプメントに対する広範な知見。
・担当する業界、その職種に対する深い知識。
・担当する企業、部門、その職種に対する深い知識。
・担当する業界内での広範な人脈。
・転職プロセス上に潜むリスクに対する知識。
■スキル面
・(短期、長期の)人間関係構築力。
・相手のレベル、ステイタスに合わせたコミュニケーションスキル。
・相手の意向を聞きだし、自発性を促すコーチングスキル。
・現段階で考え得る最善のキャリアパス提案力。
・(表面的でなく、本質的な)個人とキャリアのマッチング力。
・業界内、企業内の情報収集スキル。
・成果追求スキル。
Professionalなキャリアコンサルタントとしては上記を広範囲に備えており、日々それぞれが厚みを増していくよう努力していくことが必要です。
長期的に努力を継続していくことによって、キャンディデイト、クライアントの期待をはるかに超えるサービスを提供できるようになり、その時に真のProfessionalとなるものであると信じています。
- 【経歴】
上智大学法学部卒。日興證券(現SMBC日興証券)を経て90年、建築関連のビジネスを起業。約7年のベンチャー経営後、プロフェッショナルのキャリアデザインに関連するビジネス創造を目指して、人材エージェントにてコンサルタントを4年間経験。2002年、「野心と向上心を持ったプロフェッショナル」に対してチャレンジングな機会提供を行う目的でアンテロープキャリアコンサルティングを設立。同社は投資銀行、プライベートエクイティ、ベンチャーキャピタル、アセットマネジメント、不動産ファンド及びコンサルティングファームのフロント人材の長期的なキャリアデザインを支援している。07年アンテロープの共同創業者の増井慎二郎氏とオープンワーク(株)(旧(株)ヴォーカーズ)設立にも関わる。
【担当領域/実績】
専門は投資銀行、PE投資ファンド、投資先企業マネジメントポジション、不動産ファンド。