お互いを尊敬する文化

2009-02-04 執筆者:小倉 基弘

「他者への尊重」は弊社の大切なコアバリューのひとつです。

人が集まり組織になってくると、組織構成上の問題(個々の部門同士の関係、フロント部門とミドル、バック部門との関係等)、個々人の相性の問題、コミュニケーションの問題、場合によっては根本的な個々人の性格上の問題があり、組織内での相互尊重の精神が欠けてくることが往々にしてあります。

相互尊重の精神が欠落してくれば、職場の雰囲気は徐々に悪くなり、コミュニケーションが減少し、最終的に仕事の効率も落ちてくるものです。また、最悪の場合、個々の社員が職務に対するモチベーションを下げてしまうことになります。

今までの組織、特に大企業ではヒエラルキーが出来上がっており、そこに相互尊重の精神がなくても、上司が部下に指示命令を出すことによって組織が動いていくことはできたかもしれませんが、これからの組織ではメンバー相互が他者に対し、敬意を抱き、コミュニケーションをとっていかなければ、一人ひとりのメンバー及び組織が成長、進化していくことはできないと思われます。

未来の組織は一人ひとりが自立したプロフェッショナル意識を強く持っており、その個人が高い能力とスキルを持っていれば、組織に従属するものではなく、組織と対等な関係を求めていくことになるでしょう。

もちろん先人が新人に教えていくことは必要ですが、そこにもプロフェッショナル同士の相互尊重が存在すべきだと思います。

メンバー一人ひとりが、他のメンバーを尊敬し、同時に尊敬されるに値する人物にならんとする努力、つまり高い次元のビジョンを持ち、人格を向上させ、職務遂行能力を高め、高いパフォーマンスを発揮する努力があれば、組織は素晴らしい文化を持ち、力強く成長していくことになります。

アンテロープもまだ13人の組織ですが、今後の長期的な成長のために、上記の相互尊重の精神が必要です。「人を尊敬し、それが自分に返ってくる」という考えは大事です。もちろんそこには相互の甘えが生じないことが条件になりますが。

組織においても家庭においても、お互いを尊敬する文化を大事にしていきたいと思います。

代表取締役小倉 基弘 / Motohiro Ogura
【経歴】
上智大学法学部卒。日興證券(現SMBC日興証券)を経て90年、建築関連のビジネスを起業。約7年のベンチャー経営後、プロフェッショナルのキャリアデザインに関連するビジネス創造を目指して、人材エージェントにてコンサルタントを4年間経験。2002年、「野心と向上心を持ったプロフェッショナル」に対してチャレンジングな機会提供を行う目的でアンテロープキャリアコンサルティングを設立。同社は投資銀行、プライベートエクイティ、ベンチャーキャピタル、アセットマネジメント、不動産ファンド及びコンサルティングファームのフロント人材の長期的なキャリアデザインを支援している。07年アンテロープの共同創業者の増井慎二郎氏とオープンワーク(株)(旧(株)ヴォーカーズ)設立にも関わる。

【担当領域/実績】
専門は投資銀行、PE投資ファンド、投資先企業マネジメントポジション、不動産ファンド。