Antelopeのコアバリュー2

2010-09-30 執筆者:小倉 基弘

コアバリューのふたつめは

・プロフェッショナリズム

になります。更にプロフェッショナリズムは

・他者への尊重

・パフォーマンス

・規律

の3つから成り立っています。

「他者への尊重」から説明します。

これについては以前も書いていますが、再度記載します。

ビジネスを行っていくうえでは、顧客(私たちにとってはキャンディデイト、クライアント)に対する尊重の意識、また私たちの顧客になっていただいたことに対する感謝の念は言うまでもなく大前提となりますが、本当に大切なのは日々行動を共にしているメンバーに対する尊重、感謝の意識ではないかと思います。

人が集まり組織になってくると、組織構成上の問題(個々の部門同士の関係、フロント部門とミドル、バック部門との関係等)、個々人の相性の問題、コミュニケーションの問題、場合によっては根本的な個々人の性格上の問題があり、組織内での相互尊重の精神が欠けてくることが往々にしてあります。

相互尊重の精神が欠落してくれば、職場の雰囲気は徐々に悪くなり、コミュニケーションが減少し、最終的に仕事の効率も落ちてくるものです。また、最悪の場合、個々のメンバーが職務に対するモチベーションを下げてしまうことにもなります。

今までの組織、特に大企業ではヒエラルキーが出来上がっており、そこには相互尊重の精神が欠けていても、上司が部下に指示命令を出すことによって組織が動いていくことはできたかもしれませんが、これからの組織ではメンバー相互が他者に対し、敬意を抱き、コミュニケーションをとっていかなければ、一人ひとりのメンバー及び組織が成長、進化していくことはできないと思われます。

未来の組織は一人ひとりが自立したプロフェッショナル意識を強く持っており、その個人が高い能力とスキルを持っていれば、組織に従属するものではなく、組織と対等な関係を求めていくことになるでしょう。先達が新人に教えていくことは必要ですが、そこにもプロフェッショナル同士の相互尊重が存在すべきだと思います。

もちろん「相互尊重」と仕事の基準を落とすような「なれ合い」は違います。お互いにクオリティーの高い仕事をすべく、本音で話すべき時は口角泡を飛ばしてでも話し合い、指摘すべきところははっきり指摘することが必要です。「甘え」は排除しなければいけないのです。ただ、そういった場合も相手の人格を軽視したような物言い、皮肉の混じった表現をするようなことは避けなければいけません。

メンバー一人ひとりが、他のメンバーを尊敬し、同時に尊敬されるに値する人物にならんとする努力、つまり高い次元の職務基準、ビジョンを持ち、人格を向上させ、職務遂行能力を高め、高いパフォーマンスを発揮する努力をしていけば、組織は素晴らしい文化を持ち、力強く成長していくことになります。

代表取締役小倉 基弘 / Motohiro Ogura
【経歴】
上智大学法学部卒。日興證券(現SMBC日興証券)を経て90年、建築関連のビジネスを起業。約7年のベンチャー経営後、プロフェッショナルのキャリアデザインに関連するビジネス創造を目指して、人材エージェントにてコンサルタントを4年間経験。2002年、「野心と向上心を持ったプロフェッショナル」に対してチャレンジングな機会提供を行う目的でアンテロープキャリアコンサルティングを設立。同社は投資銀行、プライベートエクイティ、ベンチャーキャピタル、アセットマネジメント、不動産ファンド及びコンサルティングファームのフロント人材の長期的なキャリアデザインを支援している。07年アンテロープの共同創業者の増井慎二郎氏とオープンワーク(株)(旧(株)ヴォーカーズ)設立にも関わる。

【担当領域/実績】
専門は投資銀行、PE投資ファンド、投資先企業マネジメントポジション、不動産ファンド。