コンサルタントの仕事とは

コンサルタントの仕事内容は、課題を抱えている企業や機関等から依頼を受け、その解決に向けた支援活動を行うことです。業界によって、どのような課題を解決していくかは異なるものの、どのように課題を解決していくか、依頼されている「課題」を細分化し、それに対する改善策をチームで提案・実施していくのが仕事です。
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<目次>
コンサルタントの仕事はファームによって6種類に分類される
コンサルタントの給料・年収水準
コンサルタントの仕事の進め方
コンサルタントの仕事の取り方
コンサルタントに求められる人材は|スキル・資格など
コンサルタントの仕事の魅力は
コンサルタントの仕事はファームによって6種類に分類される
コンサルタントの仕事内容は業界・分野によって様々ですが、概ね下記6つの業界で分類されています。以下にそれぞれの特徴と、どういった分野でのコンサルティングを行うかを紹介します。
1. 戦略系コンサルティングファーム
企業の経営上の課題解決のための戦略策定やアドバイスをすることを主としたコンサルティングファームを、戦略系コンサルティングファームと呼びます。
戦略系コンサルティングファームが手掛ける分野は、企業やサービスなどのM&A戦略、企業の中長期の成長戦略など、会社全体の課題解決に向けた戦略策定支援から始まり、新市場参入戦略、新規事業戦略、新製品開発戦略、人事戦略、マーケティング戦略、IT戦略など一部の事業や機能別の課題を扱うプロジェクトまで様々です。
リンク:戦略系コンサルティングファームの仕事とは
2. 総合系コンサルティングファーム
総合系コンサルティングファームは、名前の通り、あらゆる分野のクライアントに対して幅広いサービスを提供する、比較的規模の大きなファームです。
総合系コンサルティングファームは扱う経営課題も多岐多様なため、領域ごとに専門組織が分けられています。主には金融、製造、通信、公共機関といった産業毎の「業界別チーム」と、戦略や、会計、人事組織、SCMなど業界に関連しない横断的な「機能別チーム」に分類されています。
そのため、他ファームと比べても抱えているコンサルタントの人数が多く、代表的なグローバル総合系コンサルティングファームである「アクセンチュア」は日本拠点だけで2万人を大きく超え、日系のアビームコンサルティングでも8000人以上という規模感になっています。
リンク:総合系コンサルティングファームの仕事とは
3. 財務系コンサルティングファーム/FAS
財務系コンサルティングファームおよびFAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)は、M&Aや財務に関連した課題解決に特化しているコンサルティングファームです。
M&A支援以外にも、企業再生支援や、企業価値評価、フォレンジックなどがカバーしているサービス領域です。近年では、日本企業が海外企業を買収するなど、M&Aが積極的に行われるていることから、財務系コンサルティングファームは今後さらに発展していくものと考えられます。
リンク:財務系コンサルティングファーム/FASの仕事とは
4. 人事系コンサルティングファーム
人事系コンサルティングファームは、その名の通り人事に関連する領域を専門としたコンサルティングファームです。
一言で「人事系」といっても手掛ける範囲は幅が広く、主なものとしては経営者の報酬制度の設計・調査、給与制度や評価制度の改革、人材開発戦略策定、人材能力開発、そのほかにも確定拠出型年金の導入や退職給付制度の改革などの福利厚生や年金に関連するサービスも提供しています。上記のような領域を幅広くカバーするファームもあれば、人材能力開発などの分野に特化したファームもあります。
リンク:人事系コンサルティングファームの仕事とは
5. 医療系コンサルティングファーム
医療系コンサルティングファームは、大学病院、診療所、介護施設などのヘルスケア領域に対するコンサルティングを行います。
大まかにいえば、対象をヘルスケア領域の事業者に特化した総合的なコンサルティングファームととらえて問題ありません。ファームにより様々ではありますが、医療機関に対する中長期ビジョンや戦略構築支援、M&Aにおける計画策定、資金調達実行支援、オペレーションの改善、施設の建て替えや売却などの支援、IT化支援など幅広い課題解決に取り組んでいます。
リンク:医療系コンサルティングファームの仕事とは
6. 再生系コンサルティングファーム
再生系コンサルティングファームは、経営状態が良くない企業に対する立て直しを目的としたコンサルティングを専門に行うファームです。
単独で再生プロセス全体に取り組めるファームは多くはなく、大手会計事務所系のアドバイザリーファームが再生チームを強化・拡大をしたり、ビジネスコンサルティング出身者が再生系ファームを立ち上げるなど、それぞれ得意領域にフォーカスしたサービス提供を行っているケースが多いです。
リンク:再生系コンサルティングファームの仕事とは
コンサルタントの給料・年収水準
コンサルタントの給料や年収水準については、ファームによってもちろん様々ではあるものの、平均で見れば700万~2000万円と一般的な平均年収と比べ高い水準です。下記は外資系戦略コンサルティングファームの平均年収と、勤続年数・役職の水準です。
役職 |
年齢 |
コンサル経験 |
ベース年収 |
業績賞与 |
アナリスト |
22~28歳 |
0~3年 |
500万~800万円 |
固定給の20% |
コンサルタント |
25~35歳 |
0~6年 |
900万~1300万円 |
固定給の20% |
マネージャー |
28~40歳 |
2~10年 |
1400万~2000万円 |
固定給の30% |
プリンシパル |
32~45歳 |
5~15年 |
1700万~2500万円 |
固定給の30% |
パートナー |
35歳以上 |
7年以上 |
2500万円以上 |
業績次第 |
所属するファームや業績、ポジションによって左右はされますが、30代のコンサルタントで年収1000万~2000万円という水準も決して珍しくはありません。
リンク:コンサルタントの年収水準|年齢・役職別・業界別に紹介
コンサルタントの仕事の進め方

コンサルタントの仕事の進め方は、一般事業会社と異なる特徴がいくつかあります。そのひとつとして挙げられるのが、固定的な組織体系を持たずプロジェクト制で仕事をするという点です。
プロジェクトのテーマ、難易度に合わせて最適なコンサルタントが集められ、一定期間チームを組成して課題解決にあたります。プロジェクト内には役職に沿った命令系統が存在しますが、プロジェクトが終了するとチームは解散し、上司部下の関係もリセットされます。
もちろん、ファームやプロジェクトにより異なりますが、戦略系コンサルティングファームの場合、2~5人程度の少人数でチームを組み、3~6カ月前後の期間でプロジェクトを進めます。
6カ月間のプロジェクトと仮定した仕事の進め方のイメージは、下記となります。
1カ月目:提案のためのヒアリング
企画書作成のために担当部門の責任者・担当者に依頼のテーマ内容、現状把握(問題点・課題)などに関するヒアリングを実施します(この段階で簡易診断を実施)。
2カ月目:企画書(プロポーザル)
コンサルティング(経営協力)の目的、内容、進め方を提案します。
3カ月目:詳細ヒアリング、資料調査
依頼のテーマに基づき、経営協力を成功に導くために経営幹部や関係部門の人物から詳細なヒアリングを行います。また、経営計画書や社内資料の借用・資料調査を実施します。
4~6カ月目:経営協力活動の実施
コンサルティングの目的に合わせ経営協力を展開します。
6カ月目:フォローアップ(レビュー)
経営協力実施結果についての定着化、運用管理への助言を行います。コンサルタントの仕事は「段取り八分」と言われるように段取りにより成否が決まります。
※クライアントの規模や関与する時間によって異なります。
コンサルタントの仕事の取り方
また、仕事の進め方以外にも一般事業会社と相違する点は「仕事の取り方」にも見られます。
プロジェクトをスタートさせるには、もちろんクライアントから案件の受注がなければ始まりません。
コンサルティングファームでは、営業を担当するのは現場社員ではなく、役員クラスの人間が行います。コンサルティングは企業の経営を左右する重要な意思決定に関わる仕事のため、営業相手も企業のマネジメント層になります。
また、そのファームが培ってきた知恵、経験を売るビジネスのため、営業担当者自身の信頼や人間力が受注できるかどうかに直結します。
このようにコンサルティングファームでは「パートナー」クラスが営業を行い、プロジェクトの受注につなげます。
コンサルタントに求められる人材は|スキル・資格など

コンサルタントの仕事内容や進め方などについては以上となりますが、コンサルタントに求められる人材とはどのような人材なのか、スキルや資格の観点で紹介していきます。
まず、資格面に関して言えば、MBA、公認会計士、税理士やIT系の資格を保有していると有利ではあるものの、資格の有無が必ずしも採否を決定づけるということにはなりません。
あくまでも他の条件が同じ応募者がいた場合、資格保有者の方が有利である程度にとらえるべきでしょう。
もし、現在資格を保有していない場合は、今後進みたいコンサル業界で、必要になる資格は何か? 取得する価値があるか? を考えてから資格取得の検討をすることをお勧めします。
リンク:未経験からコンサルタントへ転職するのに適した年齢や資格・能力について
コンサルタントの仕事に英語力は必須か
特に戦略系コンサルティングファームへの応募を踏まえた場合は、TOEICやTOEFLといった英語系の試験で一定以上のスコアを保有することは必須といっても過言ではありません。
外資系ファームの場合は、読み書きのレベルではなく英会話の実践力が要求されるため、業界・業種でよく用いられる専門用語やイディオムなどはおさらいしておくとよいでしょう。
もっとも求められる能力はコミュニケーション能力
英語力はもちろんですが、もっとも求められる能力は「コミュニケーション能力」です。
一言で「コミュニケーション能力」といっても伝わりにくい能力ですが、コンサルタントとして特に重要視されるのは「相手との会話の中から意見・意図・要望を正確にくみ取る」ことができるか、という点といえます。
もちろん、強いリーダーシップや、プレゼンテーション能力、メンタル・精神面における強さ、ネゴシエーション能力など求められる能力は様々ありますが「コミュニケーション能力の高さ」は必要不可欠とされています。
コンサルタントに必要とされるスキル、能力については下記記事でも細かく触れていますのでぜひご覧になってみてください。
リンク:コンサルタントに必要なスキルとは
コンサルタントの仕事の魅力は
以上、コンサルタントの仕事内容はどのようなものか、仕事の進め方や取り方についての一般事業会社との違い、求められる人材について紹介させていただきました。
コンサルタントの仕事の魅力は様々ありますが、高い目線での仕事に取組め、プロジェクトを成功させたときの達成感、これに尽きるとおっしゃる方もいます。
もちろん金銭面における魅力を感じ、コンサルタントへの転職を検討し始める方も少なくはないと思いますが、最終的には、自分が何をなしとげたいのか、どのようなビジネスパーソンになりたいのかという点に集約されます。
コンサルタントへの転職に役立つ情報を下記にリンクしていますので、転職を検討中の方はぜひご一読ください。
リンク:未経験からコンサルタントへ転職するのに適した年齢や資格・能力について
リンク:コンサルタントになるために学歴は関係するか? 転職と新卒採用の場合
リンク:コンサルタントになるために必要・有利な資格を業界毎に一覧で紹介
リンク:コンサルファームの面接対策|質問事例とケース面接、逆質問についても
リンク:コンサルタントへの転職|志望動機の書き方・ポイント、例文・NG例も紹介
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監修:アンテロープキャリアコンサルティング この記事は、アンテロープキャリアコンサルティング株式会社が監修しています。 コンサル業界・金融業界への転職に役立つ情報を発信しています。 |
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