クールジャパン機構

第1回:ジュニアでも持てる案件への使命感

クールジャパン機構
古川 真希 投資戦略グループ ヴァイスプレジデント
PROFILE

慶應義塾大学商学部を卒業後、公認会計士試験に合格してあずさ監査法人にてキャリアをスタートさせる。監査、デューデリジェンス、事業再生業務などに携わった後、単身シンガポールに渡りKPMGコーポレートファイナンスに入社。主に日系企業へのM&Aアドバイザリー業務を手掛ける。2017年に帰国後、クールジャパン機構に入社し現在に至る。

目次
  1. -ファイナンスの仕事で社会に良いインパクトを与えたい
  2. -政策的意義と収益性のバランスに腐心
  3. -今は変革の時期、必ずキャリアの糧になる
ファイナンスの仕事で社会に良いインパクトを与えたい
日本の魅力ある商品・サービスの海外需要開拓に関連する支援・促進を目指し、「メディア・コンテンツ」「食・サービス」「ファッション・ライフスタイル」「インバウンド」をはじめとする様々な分野でリスクマネーの供給を行っている「株式会社海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)」。2013年の設立から5年、新たな経営体制に刷新され変革の時期を迎えている同機構では、どんな人材が何を感じながら仕事をしているのか。今回はヴァイスプレジデントの古川さんに日々の業務や官民ファンドならではのやりがい、醍醐味についてお話を伺いました。
古川さんの今までのご経歴をご説明いただけますでしょうか。
古川
私は大学卒業後に公認会計士試験を受験しまして、最初のキャリアはあずさ監査法人で監査の仕事をしたところから始まっています。3年ほど監査を経験した後で同法人内のアドバイザリー事業部に移って、デューデリジェンスや事業再生の仕事を2年、計5年間ほどあずさ監査法人にいました。その後、どうしても海外勤務を経験したかったのと、M&A関連の仕事に就きたいという気持ちがあったので、シンガポールに1人で行って現地のKPMGに採用してもらいました。そこでファイナンシャルアドバイザリーとして主に日系企業のM&Aを手掛けていきました。2年ほど働いた後で、やはりアドバイザーではなく投資の当事者側になりたいと思っていた時に、クールジャパン機構の存在を知りました。もともと私は社会的意義のある投資に関心が強かったので、日本社会全体を考えるというアングルがあるクールジャパン機構と志向が合致し、入社を決めたという次第です。
単身シンガポールに飛び込むというのは、なかなか思い切りましたね。
古川
そうですね。その少し前にシンガポールに履歴書を送っていて電話インタビューもしていたのですが、なかなか結論が出なかったので、急遽2日ほど休暇をいただいて「今から行くのでインタビューしてください」と。それでその場にいたパートナー陣に面接をしてもらったら、日本語の分かる人材が欲しかったようで「まだ多少スキルセットは足りないんだけど、君はやる気があるからおいで」という話になりました。そこから急いでアパートを探し始めました(笑)。
先ほど「社会的意義のある投資」というお話がありましたが、何か背景はあるのでしょうか。
古川
以前、世界銀行の副総裁だった西水(美恵子)さんという方が書いた『国をつくるという仕事』(英治出版)という本を読んで、非常に感銘を受けました。そこから、ファイナンスの仕事で社会に良いインパクトを与える、自分も数字の世界に入ったからにはそういう仕事に目指したいなと思うようになっていたんです。
ありがとうございます。続いて、現在のお仕事ぶりについてお伺いしたいと思いますが、古川さんはご入社されてどれくらいになりますか?
古川
1年半くらいですね。当時は柔らかなチーム分けがあったのですが、今はアソシエイト、VPまでのジュニアは基本的にプール制となっていて、アクティブな案件にどんどんジュニアを組み込んでいって本人たちの成長を促そうというアサイン体制になっています。一方、ディレクター以上になってくるとやはり得意分野の知見やノウハウがたまってくるので、多少担当セクターが固まっていくような感じです。
これまでどんな案件を担当されたのか教えていただけますでしょうか。
古川
コンテンツやインバウンド関連の案件にも関わってきましたが、直近で担当していたのは「Spiber(スパイバー)」という会社です。
あのクモの糸の。
(注:Spiberはクモの糸の遺伝子を元にした人工構造タンパク質から繊維などを作るバイオスタートアップ。2018年11月、クールジャパン機構から約30億円を調達したと発表された)
古川
そうです。この案件では私も投資前のディスカッションから関わり、デューデリジェンスを経て投資が実行出来ました。今はまだ研究開発段階で、これから本格的に事業化していくフェーズになるので、今後はそこで我々がどういった支援をしていくかを考えていくことになります。当初はアソシエイトという立場でしたがかなり責任を持たせていただき、一気通貫で関わらせていただきましたし、投資実行できた初めての案件でしたので、発表された時はとてもうれしかったです。
これまでのクールジャパン機構の投資先とは、少し毛色の違う会社のようですが…。
古川
Spiberは、クモの糸などに含まれるタンパク質のDNAを読み解いて、独自のプロセスで人工構造タンパク質を生成し、繊維や樹脂などの素材に加工する技術を持っています。DNAを単に読み解くだけでなく、アウトプットに必要な要件を満たすよう最適化できる、いわばDNAをデザインするという、非常に面白いテクノロジーを持った会社です。その技術をまずはアパレル分野でマネタイズしようとなった時に、量産化のためのプラントが必要なので資金ニーズがあった。アパレル×リスクマネーという点で、弊社がご支援する対象になったのかなと思いますし、その点では既存のポートフォリオからもそれほど大きくは外れていないと考えています。

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企業プロフィール

クールジャパン機構

日本の魅力ある商品・サービス(クールジャパン)の海外需要開拓に関連する支援・促進を目指し、2013年11月に設立された官民ファンド。「メディア・コンテンツ」、「食・サービス」、「ファッション・ライフスタイル」をはじめとする様々な分野でリスクマネーの供給、ハンズオンによる支援を実施している。

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