ジェネシア・ベンチャーズ　インタビュー特集第1回：同じ問題を解き、起業家とともにビジョンの実現を目指す

ジェネシア・ベンチャーズ

代表取締役／ジェネラル・パートナー　田島聡一

PROFILE

三井住友銀行にて約8年間、個人向けローンや中小・大企業融資、シンジケーション・債権流動化等、さまざまな形態の資金調達業務に関わる。2005年1月、サイバーエージェントに入社。同社では、事業責任者として金融メディアの立ち上げに参画し、同事業を上場企業に売却。その後、サイバーエージェントの100%子会社であるサイバーエージェント・ベンチャーズ（現：サイバーエージェント・キャピタル）にて、ベンチャーキャピタリストとして投資活動に従事し、多数の企業のIPO・バイアウトを実現。2010年8月以降は同社の代表取締役として、投資エリアの拡大や8ヶ国における投資戦略の策定及び全案件の投資判断に深く関与することで、同社をアジアで通用する数少ないベンチャーキャピタルにまで成長を牽引するとともに、日本ベンチャーキャピタル協会（JVCA）の理事として業界全体の活性化に注力。 2016年8月に株式会社ジェネシア・ベンチャーズを創業。大阪大学/工学部卒。

-スタートアップの仮説がファクトに変わる前の段階で投資する
-起業家の回答に○×をつけるのではなく、自分なりの仮説を立てる
-メンバーの強みを掛け合わせて大きなインパクトを創出する

メンバーの強みを掛け合わせて大きなインパクトを創出する

キャピタリストの仕事の多様性を示す一例だと思いますが、田島さんが考えるVCの面白さはどんなところにありますでしょうか。

田島

ジェネシアには「すべての人に豊かさと機会をもたらす社会を実現する」というビジョンがあり、テクノロジーで情報の非対称性をなくし機会均等につなげる、そういうスタートアップに投資していきたいと考えています。そして、僕らは投資家として、同じベクトルを持っている起業家に投資して、起業家に併走しながらそういった世界を創っていこうとしています。トライアンドエラーを高速で回してもなかなか勝ち筋が見つからないこともありますが、うまく成長していければ世の中に与えるインパクトはすごく大きいと思いますし、そこに僕はやりがいを感じていますね。

非常に意義のある仕事だと思いますが、田島さんご自身としてどんな人と一緒に働きたいとお考えですか。

田島

まずは、スタートアップを応援することに対する情熱の高い人がいいと思っています。持続的かつ豊かな世界を創っていきたいと心の底から思える人、その手段としてスタートアップを応援するという利他精神にあふれている人、そこは僕らの中で大きな要件になっています。また、ベンチャーキャピタルというと金融事業と捉えられがちなのですが、僕は同時に産業を創る仕事だとも思っているので、そういった産業を創るプロセス、ビジネスモデルや事業戦略を描くのが楽しいと思える方だといいですね。あとは優秀な起業家に選ばれないといけないので、ハード面もソフト面も自己成長意欲の旺盛な方というのが前提にはなるかなと思っています。

今いるメンバーの皆さんも、そこは共通で持ってらっしゃるということですね。

田島

弊社の正二十面体のロゴマークがありますが、それが何を表しているかというと、いわゆる中央集権型、ボスがいてその下にメンバーが連なっているという1対nのヒエラルキー構造ではなく、各点を繋ぐ同じ長さの線はメンバーが平等であることを表しており、それぞれの強みや個性を掛け算にして大きなインパクトを出していく、そういうチームであろうという思いを込めています。もうすぐメンバーが10人になりますが、各自が自分の強みとメンバー同士、また起業家への思いを持ち合ってやっている、すごく良いチームが出来ているんじゃないかと思っています。

では最後に、転職をお考えの読者の方にメッセージをいただけますでしょうか。

田島

特に日本において、既存産業のデジタルトランスフォームの伸び代は大きいと思っています。ここにチャレンジするには、業界知見やテクノロジー、経営ノウハウなど様々なプロトコルを持っている必要がありますが、我々はすでにいろんな人たちを応援してきている分、ナレッジが集約されてきていて、より広い視野でアドバイスが出来ます。日本とアジアという切り口で産業のトランスフォームに軸足を置いているVCはあまり多くないので、そういったフィールドに興味をお持ちの方には、活躍の余地がとても大きいのではないかと思っています。

本日はお忙しい中、ありがとうございました。

※インタビュー内容、所属、タイトル等はすべて取材当時のものであり、現在と異なっている場合がございます。

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