Tryfunds
(写真右)荻原 建杜 Engagement Manager (写真左)大橋 昭文 Engagement Manager
PROFILE
(荻原)2013年に大学卒業後、新卒でシグマクシスに入社。2015年にEYアドバイザリー・アンド・コンサルティングに入社し、新規事業開発やデジタルトランスフォーメーション関連のプロジェクトに携わった後、2019年にTryfundsに参画。
(大橋)2018年、東京大学大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻修了。大学院時代からTryfundsにインターンシップとして参画。就職活動にて外資系コンサルティングファームからの内定を獲得するも、最終的に新卒でのTryfunds入社を決める。
新規事業などの領域では、年齢関係なく「実行した人」が最先端
スタッフクラスのメンバーの実際の働き方はどういった感じなのでしょうか。
荻原
基本的にはクライアントと一緒にプロジェクトを推進するという部分が多いので常駐スタイルですが、それもクライアントの状況次第です。一定の範囲内で働き方は自分で決められますので、比較的柔軟に設計出来るかと思います。案件の数としては、1人1つという時期はあまりなくて、メイン案件を走らせながら、同時進行でいくつか推進しているというイメージでしょうか。ただ、これも案件のフェーズによるところがあって、例えば支援先の資金繰りが厳しい状況だったりすれば、その案件だけにフルコミットするというケースもあります。
大橋
事業開発系の案件だと、クライアントの決算時期や体制変更のタイミング次第で、どうしても忙しい時期とそれ以外の波があります。アライアンス型で、この会社とこの会社を繋いで新しい事業を作りましょうという場合は特にそのラグが出やすく、そうすると3つぐらいの案件を同時進行していても、きちんとすべてに目を届かせるということは問題なく成立します。
お客様のカウンターパートになる方は、お二人よりもずっと年上のケースが多いのではないかと思います。他のファームではなかなかない光景だと思うのですが、その点について何か意識されていますか。
荻原
ご支援させていただく案件が、新規事業や異業種とのアライアンスといったクライアントにとっての「未知の領域」であることが大きいのかなと思います。「未知の領域」では誰もが素人なので、小さくとも「実行した人」が最先端です。従前のコンサルティングですと、インタビューやデスクトップ調査、グローバルネットワーク等から情報を得て、構造化し、示唆を得ることが多かったと思いますが、Tryfundsではそれらをやりつつもその先の部分、プロトタイプの作成や営業・交渉まで踏み込んでご支援させていただいています。そこで得られた情報の経営的な意味合いを抽出し、経営陣との討議を進める、という方法を取るケースが多いため、経営陣とのディスカッションも、手触り感のある話から経営目線の話まで幅広いテーマになり、盛り上がることが多いです。
大橋
新規事業を作るということだけの側面で言えば、どこにも負けないという自負があります。先ほどの製造業のクライアント様の話に戻りますと、業界知見という面からすれば、我々がその道30年40年の皆さんと渡り合おうとするのは土台無理なのですが、では新規事業を立ち上げた経験があるかというと、当然それはない方がほとんどです。これまでのように設備投資してそれを稼働させれば利益が出ていたという時代から、マーケット主導でユーザーニーズに即した商品を作っていかなければならないという時代に移行してきて、じゃあどうすればいいのかというところで立ち止まってしまう。そんな時、一般的なコンサルに相談してよくあるのが、市場分析を行った上で自社の強みから対象事業領域を”合理的に”選定する、あるいはR&D先行で莫大な研究開発費用を投じた上で事業につながりそうなものをいくつか選定する、でもどれも中々うまくいかないから少し方向性を変えてまた同じことを繰り返す、というパターン。でも、視点を少し外に向けてみれば、あの会社と組んだらこんな事業が作れますよね、というパートナーシップを前提にしたアイデアが見つかることが多々あって、そこからスタートすればもっとスピーディーで確度も高い新規事業が作れるということが往々にしてあります。我々はこれまでそういうことを数多く行ってきているので、その知見とノウハウでクライアントの再成長をご支援するということには他にはない強みがあり、自信を持ってコミュニケーションできると思っています。
お仕事の内容自体が目新しいスタイルのものなので、入社直後は当然未経験ということになるわけですが、苦労した点などはありますか。
荻原
ロジックの緻密さや資料の美しさといった部分の考え方は、大きく変える必要がありました。弊社の場合は詳細なレポートを納品することは稀でして、一緒に事業を作って成功に導くことがゴールなので、意思決定のための情報を集めてクライアントと徹底的に議論をし、それを整理して肚落ちいただく、ということの方をより重視するようになりました。あとは、従業員の皆さんとも同じ目標に向かって進んでいかなければいけないので、そのための雰囲気の醸成、コミュニケーションのスタイルという部分でも、コンサル時代とは違う観点が必要になったということはありました。
大橋
プロジェクト前は経営陣の方々との議論で「こんな事業を作ろう」と盛り上がっていたとしても、実際案件がスタートするとやり取りするのは現場の方になります。そうすると常駐開始当初はどうしても「あいつ誰だ?」ということになるんですよね。そこから一歩ずつ信頼関係を構築していって同じ方向に向かって走っていただくよう心を砕く、その苦労は入社した時からずっと感じています。それと、私はこだわりが強かったので全部自分でやろうとしてしまうところがありました。ですがそうしていると、せいぜい似たような価値観・スキルセットを持っている私の周辺数人でカバーできる範囲のことしか実現しないということが分かってきました。本当に事業をスケールさせようと思うなら、そのこだわりから脱却して人を信じて、むしろクライアント側の担当者にも積極的に任せて巻き込んでやっていかないと物事は動いていかない、そのハードルを越えるのには結構時間がかかったなというのは、今振り返って感じています