日本投資ファンド
貝瀬 和人 常務執行役員、投資部長
PROFILE
一橋大学法学部を卒業後、1997年に日本合同ファイナンス株式会社(現ジャフコ)に⼊社し、ベンチャーキャピタル投資とバイアウト投資を担当。2007年、マッキンゼー・アンド・カンパニーにて新規事業立案や事業デューデリジェンス、PMI支援に従事。2009年、株式会社企業再生支援援機構(現地域活性化支援機構)に参画、再生案件を担当。2013年、日本電産株式会社(現Nidec)に⼊社、企業戦略室長として国内外の企業買収に携わった後、2019年より海外の資本参加先におけるCFOとしてPMI活動に従事。2021年、日本投資ファンドに参画。
地域金融機関と協力して中小企業の成長支援にコミット
日本M&AセンターHDと日本政策投資銀行の合弁で設立されたPEファンド「日本投資ファンド(J-Fun)」。単なる事業承継にとどまらず、投資先企業の成長支援に深く関わり、地方からスター企業を生み出すことを目指しています。常務執行役員で投資部長の貝瀬様に、独自の取り組みや組織の特徴、若手が活躍できる環境などについて詳しく伺いました。
これまでのご経歴をお聞かせください。
貝瀬
大学卒業後、VCのジャフコに入社しました。VCとして投資活動を数年続けるうちに、新卒入社で投資業務しか経験が無いこともあり、投資先の経営陣に経営に関して提言が出来ない自分の投資スタイルに悩むようになりました。このままでは満足のいく投資はできないだろうと考え、どこかで経営をしっかり理解したいという思いが募り、マッキンゼーに転職しました。2年ほどコンサルティングに従事しましたが、やはり実務に携わりたいと考え、発足したばかりの企業再生支援機構(現:地域活性化支援機構)に参加して中堅中小企業のターンアラウンドを専門とする部署に所属しました。再生業務は投資先企業の中に常駐して行う実務であったので手触り感もあり非常にやりがいがあったのですが、機構の性格上、再生の先の成長支援という部分には関わることが出来ず、そこにもどかしさを感じるに至りました。そのため、成長している企業の中に身を置いて「企業が成長する」とはどういうことかを体験したいと考え、日本電産(現ニデック)に転職しました。日本電産ではグローバル戦略室長として組織横断的な課題解決を担当した後、企業戦略室室長として永守重信社長(当時)の下でM&Aに携わることとなりました。多くのM&AやJVの設立などを経験した後、海外の資本参加先のCFOとして派遣されてその会社のPMIと利益改善に務めました。そこでの2年間の経験を通じてようやく企業成長についての理解が深まったので、それを投資の世界でフィードバックしたいと考えていたところ、ジャフコ時代の先輩だったJ-Funの役員から声がかかり、2021年にJ-Funへの参画を決めたという経緯になります。
J-Funはどういった経緯で設立されたのでしょうか。
貝瀬
日本M&AセンターHDと日本政策投資銀行により、中堅・中小企業の成長基盤の社会インフラとしての役割を担うべく、中堅・中小企業の成長支援に特化した投資を行うファンドとして創業し、全国の地域金融機関からの賛同をうけて設立されました。対象としているのは、定性的に言えば地域のスター企業になれるポテンシャルを秘めた企業ですが、数字で表すならEBITDAで1.5億から5億円、企業価値で言えば20~30億円前後の企業となります。事業承継という課題解決だけではなく、ポテンシャルを開花させて地域のスター企業になれるような成長支援も行うPEを立ち上げようということでJ-Funの枠組みが決まったと聞いています。
やはり投資検討案件は、株主である日本M&Aセンターから持ち込まれることが多いのでしょうか。
貝瀬
日本M&Aセンターから持ち込まれる案件の数としては全体の3~4割で、他のM&A仲介会社様やFA様からお話をいただくことの方が多いです。ただ、日本M&Aセンターの譲渡企業様との関係構築力は強く、案件に至る確度は他社からいただく案件より高いように感じます。譲渡企業様との関係構築が浅いと、譲渡すると言っていたはずが突然心変わりされたり、譲渡するという話で面談してみたら実際は我々自身が口説かなければいけなかったりというケースもあるのですが、日本M&Aセンターからの案件ではそれがないですね。
案件に入る際のチーム編成はどういった感じでしょうか。
貝瀬
シニアメンバーが1名、ジュニアメンバーが2名という編成になることが多いです。J-Funには肩書として投資部と成長支援部がありますが、実際には業務の垣根はありません。メンバーによって得意領域はあっても、誰もがソーシングしますし誰もがバリューアップも手掛けます。また組織ヒエラルキーも本当にフラットで、私も普通にモデルを回しますし資料も作ります。逆に言えば、実力があれば若手であってもディールヘッド的な役割を担うこともできます。