ロングブラックパートナーズ　インタビュー特集第4回：美談に出来ないことも乗り越える、再生への強い思い

ロングブラックパートナーズ

垣花博貴　マネージャー

PROFILE

2012年に早稲田大学大学院環境・エネルギー研究所を修了後、新卒でSBIインベストメントに入社。ベンチャーキャピタリストとしてベンチャー投資活動に従事。2014年にロングブラックパートナーズに入社し、中小企業の事業再生計画策定支援などに従事。現在は、北海道の事業再生ファンド及び事業承継ファンドの運用、投資先のハンズオン経営支援を中心に手掛ける。

-新卒で入ったVCで経営支援に対する能力不足を痛感
-経営改善を着実に実行するにはガバナンス強化が必須と知る
-コロナ禍により逆説的に常駐スタイルのプラス面が見直された

新卒で入ったVCで経営支援に対する能力不足を痛感

「ロングブラックパートナーズ（以下、LBP）」インタビュー特集の第4回は、ベンチャーキャピタリストからLBPへ転身されたマネージャーの垣花様にご登場いただきます。VCから事業再生の道を目指すに至った背景や入社後の苦労、タフな仕事の中で感じるやりがいなどについてお話しいただきました。

まずは垣花さんのご経歴からお聞かせいただけますでしょうか。

垣花

私は早稲田の大学院で環境・エネルギー研究科を修了しました。そのころから環境ビジネス分野に興味があったことと、自身の父親が実業をやっていたということもあって経営に関与したいという思いが漠然とあった中で、就職活動では両者を結びつけられる職業としてベンチャーキャピタルを志し、縁あってSBIインベストメントに入社致しました。

新卒でVCを志望するというのは、結構レアなケースですね。

垣花

そうですね、当時新卒で入れる会社は主にジャフコとSBIインベストメントくらいでしたので、相当珍しいキャリアの入口だったと思います。もともと大学で経営政策勉強会というインカレ団体に属していまして、その団体のOBにコンサルティングファームや総合商社、ファンド出身者など、多様なキャリアの方との接点を持ち合わせておりました。その方々と話す中で、私の志望動機であればVCが一番の近道ではないかと教えて頂き、興味を持つようになったのが背景です。

SBIインベストメント入社後は、どのようなお仕事をされたのですか？

垣花

2012年に入社したのですが、あまり景気が良くない時期で投資活動が難しい局面でした。VCも今ほど投資に前向きな姿勢ではなかったのですが、それでも環境関連やITビジネスなど年間100社以上のベンチャー企業にアプローチさせていただきました。そうした中でベンチャー企業の方々と接するうちに、自分には財務の知識も成長支援のノウハウもまったく足りておらず、経営に関与したいという希望に対して能力不足を痛感するようになりました。新卒ですから当たり前とはいえ、漠然と思い浮かべていた理想像までの道のりが非常に遠いことを自覚し、事業に深く入り込む経験を積まなければいけない、と考えるようになったのが転職の第一歩ということになります。

転職活動時はどういった会社をターゲットにしていたのですか？

垣花

ベンチャーキャピタリストとしての業務の中で、新規投資先のソーシングだけでなく、過去に投資はしたもののうまくイグジットまで導くことが出来ていない会社を担当するということもありました。要は回収ステージにある会社を再生し、企業価値を高めるという作業になるわけですが、そのころの自分には何とかしたくても何も出来なかった。それで事業再生という分野に興味を持つようになり、いくつかのコンサルティングファームを受けていました。

その中で新天地をLBPに決められたのは、どういった理由からだったのでしょうか。

垣花

何社か内定をいただいた中で、その時サポートを受けていた人材エージェントに「一番きついファームにしたい」と相談して、それなら絶対LBPだという話になりまして、LBPに決めました。業務の厳しさが成長スピードと比例関係にあると思ったのです。

経営改善を着実に実行するにはガバナンス強化が必須と知る

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