エンデバー・ユナイテッド

第1回:「日本で一番」への航路を突き進む老舗和製ファンド

エンデバー・ユナイテッド
シニアマネージングディレクター、チーフインベストメントオフィサー 前野 龍三
PROFILE

1994年に早稲田大学理工学部を卒業した後、三菱UFJ銀行(旧三菱銀行)に入行。支店業務の後、ニューヨーク支店にて投資銀行業務、ストラクチャードファイナンス業務等に従事。2008年、当グループに入社し、多数の投資先企業のバリューアップに携わる。2012年フェニックス・キャピタル取締役に就任して以降、グループの投資業務全般を統括している。

目次
  1. -時流に合わせて“再生”から“バイアウト”にシフト
  2. -自分の投資案件は、責任をもって出口まで手掛ける
  3. -時代に即した投資を目指し今後も進化
時流に合わせて“再生”から“バイアウト”にシフト
2000年代初頭、日本の投資ファンド黎明期から国内企業の成長をハンズオンで支えることを標榜し続け、いまや投資総額・案件数ともに国内随一となっている和製ファンドの運営者が「エンデバー・ユナイテッド」です。当初はフェニックス・キャピタルとして設立されたのち、現在のエンデバー・ユナイテッドで運営されている背景や、投資スタイルの特徴などについて、シニアマネージングディレクターの前野様にお話を伺いました。
最初に前野さんのご経歴を簡単にお伺いできますでしょうか。
前野
私は1994年に新卒で旧三菱銀行に入行しました。入行して2年足らずの1996年に三菱銀行は旧東京銀行と合併したのですが、これが自分にとっては非常にポジティブに働きました。というのも、もともと私は海外志向が強かったのですが、東京銀行は海外に強く、トレーニーとして若手を海外に送り込む制度もありました。私もその一人に選ばれ、ニューヨーク支店に異動できることになったのです。
ニューヨーク支店では資本市場業務、簡単に言えば証券会社の債券市場部の業務の立ち上げなどに携わりました。3年ほどで東京に戻ってからは、投資銀行企画室に配属され、投資銀行部門の計数管理と資源配分を手掛けました。2年のMBA留学を挟んで2005年からはストラクチャードファイナンス部に在籍し、大手デベロッパーに対して不動産ファイナンスを提供する業務に従事しました。その後、エンデバーの前身であるフェニックス・キャピタルに入社するわけですが、実は現代表の三村(智彦)さんが銀行時代の先輩だったというご縁もあって、MBA留学中の夏休みにフェニックスでインターンとして2カ月ほど働いていました。その時にこの業務に興味を持ったのがきっかけとなって、2008年に転職しました。
10年以上前にご入社されているとのことですが、当時の御社はどのくらいの規模だったのでしょうか。
エンデバー・ユナイテッド前野龍三氏インタビューカット1
前野
当時は再生案件へのニーズが非常に多くて、比較的人数も多い時期でした。フロント20名くらいで15件程度の案件を回していたのではないかと思います。フロントの人数はその後増減していますが、現在はフロントが25名ほどになっています。
エンデバーへの変遷について、その背景を教えてください。
前野
2008年のリーマンショックは一つの大きな契機でした。フェニックス時代は再生案件を中心に取り組んでいましたが、2008年以降はバイアウト案件も再生案件も少なくなっていました。2012年頃より現在の案件類型の中心である事業承継が増加する兆しがありましたので、2013年にエンデバーを設立して企画をスタートさせ、2016年には初めてファンドを立ち上げました。それ以降、投資業務はエンデバーに集約しています。
エンデバーというブランドを立ち上げた一番大きな理由は、再生から事業承継にフォーカスが変わったから、という理解でよろしいでしょうか。
前野
「再生案件」の定義はやや曖昧で、例えばP/Lの改善=赤字の会社を黒字にするというのも、B/Sの改善=資本が枯渇している財務状況を増資で補うというのも、どちらも再生案件と言えます。そうした定義の揺れを踏まえても確実に言えるのは、2012年以降は再生案件は減少したという事実です。一方、事業承継案件というのは案件の類型としては「バイアウト案件」と言えます。ですので、我々は世の中のニーズに合わせて「再生ファンドが中心のファンド」から「バイアウトが中心のファンド」にシフトしてきた、というのが一番素直な説明なのかなと思っています。
では、何故ファンドの運営者をフェニックスからエンデバーに変えたのか、ということをお話します。我々が一義的にお付き合いする証券会社やファイナンシャルアドバイザー、M&A仲介会社のようなM&Aのプロフェッショナルは、在籍しているメンバーが変わらないなら、フェニックスでもエンデバーでもあまり関係ありません。ところが、実際に会社を託すことになるオーナーさんの受け止め方はまったく違います。フェニックス・キャピタルと検索した時に「再生ファンド」ということが強調されれば、周囲から「あの会社、うまくいっているように見えたけれど実情は苦しかったのか」と謂れのない風評が立ちかねない。自分の会社にそんな風評が立つことはまかりならん、という感覚があります。

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企業プロフィール

エンデバー・ユナイテッド

国内機関投資家の資金を国内企業に対する投資によって運用している、和製投資ファンド。2002年にフェニックス・キャピタルとして設立されて以降、業界最古参の一角として事業承継・カーブアウト、事業再生等の案件に取り組んでいる。2016年以降は投資業務をエンデバー・ユナイテッドに移管。「にっぽんのための投資ファンド」、「ともに汗をかくハンズオン投資」を掲げ、これまでに約3000億円のファンドを組成(約2600億円を投資)、通算の株式投資件数は50社超と、国内最大級の実績を誇る。

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