A.T. カーニー

第2回:ロジック+感性でTOKYOをもっと魅力的な街に

A.T. カーニー
(写真左)向山 勇一 シニアパートナー
(写真右)上田 泰丈 アソシエイト
PROFILE

(向山)新卒で日本IBMに入社後、2004年にA.T. カーニーに転職。以来、メディア業界、不動産業界を中心にコンサルティング業務に従事。
(上田)大学在学中に都市工学を学び、2009年に新卒で野村不動産に入社。法人営業や経営企画に携わった後、2018年にA.T. カーニーに入社。不動産関連プロジェクトを中心に、幅広い案件に従事。

目次
  1. -東京の再開発への問題意識から発生したユニークなチーム
  2. -ロジックに加えてアンテナの感度やイメージが重要になる
  3. -「君は何がしたいのか?」個のあり方を大切にするファーム
東京の再開発への問題意識から発生したユニークなチーム
世界的な戦略コンサルティングファームである「A.T. カーニー」の日本法人には、再開発にともなう街づくりコンセプトの策定支援など、都市開発を手掛けるユニークなチームが存在します。今回はそのチームを率いる向山様とアソシエイトの上田様にご登場いただき、チーム設立までの経緯や具体的なプロジェクト事例、また最近の全社的なスタンスなどについてもお話しいただきました。
これまでのご経歴について、それぞれ教えていただけますでしょうか。
向山
新卒で日本IBMに入社し、1年と少し経ったところで、今で言う第二新卒としてA.T. カーニーに転職し18年以上となりました。現在はメディア関連と都市開発の2つを専門領域にしています。メディア系の仕事としては、2018年に広告代理店のアサツーディ・ケイにベイン・キャピタルが投資してMBOしたのですが、非上場化した後に経営企画部改革推進室という部署が出来まして、私はそこの室長に正社員として着任しました。同時にカーニーの正社員でもあったので、50%ずつのダブルハットでアサツーディ・ケイとA.T. カーニーの両方の立場からプロジェクトに関わるという珍しい経験もしています。一方、都市開発系の仕事は、2016年くらいから東京オリンピックに向けた再開発が進んできたのと並行してプロジェクトが増えてきた、という流れになります。
御社ではそういった出向や転籍といったことが多いのでしょうか。
向山
出向制度は積極的に行っています。特に若手のコンサルタントは事業会社での実務を経験した方が専門性を高められるのですが、ファームを辞めて転職するとなると必ずしも希望の仕事に就けないというリスクも生じます。また我々としても貴重な人材の流出は防ぎたいということで、ある程度こちらと事業会社ですり合わせてポジションを用意いただき、そこに出向するという枠組みを実施することが増えてきています。出向先も伝統的な大企業だけではなく、官公庁やメガベンチャーなど様々なラインナップがあります。今は副業制度もあるため、二足のわらじどころか、三足のわらじを履いているメンバーも出てきていますが、そういう働き方をしたいプロフェショナルが増えてきたという流れの表れだと認識しています。
ありがとうございます。では続いて、上田さんお願いします。
上田
私は学生時代から都市工学/都市計画を学んでいまして、2009年に野村不動産に新卒で入社しました。そこで法人営業に3年、経営企画に6年従事し、あわせて9年半ほど在籍した後、2018年にA.T. カーニーに入社しています。シニアビジネスアナリストという職位で入社し、現在はアソシエイトです。アソシエイトは専門分野を絞らず、いろいろな業界を経験することが多いのですが、現在までの経験から不動産関連の街づくりコンセプトといったプロジェクトに携わることが多かったです。しかし、いろいろな業界を見てみたいというのが転職の動機でもありましたので、最近は不動産以外の大企業の営業改革とかコスト削減といったプロジェクトにも参加することが増えています。
プラクティスに所属するのはどの職位からですか。
上田
正式にはマネージャーになる際に、どのプラクティスを専門にするかを決定しますが、マネージャーになる前でも本人の興味関心のある案件に手を挙げることができるチームアップ制度があります。また、キャリアカルテ制度があり、自身のキャリアプランを年に2回更新するのですが、中長期的に何を成し遂げたいかを記入して提出します。そこで自分の希望領域を明確にすることで、希望に沿ったアサインがなされるようになっています。

向山
基本的にプラクティスは、インダストリーとサービスのマトリックス構造になっています。ですが、私自身インダストリーはメディアと不動産の2つを掛け持ちしていますし、そこは自分の興味や専門性にどれくらい幅があるかということで、ある程度個人のやりたいことに基づいて自由に決めることができます。時代的に専門領域が1つだけではなかなか解決策を導けないような複雑な案件が多くなっていますし、各コンサルタントが複数のエッジを持っていこうというファームとしての方針はあります。
向山さんがリードされている都市開発チームの概要について教えてください。
ATカーニー向山氏インタビューカット
向山
コアメンバーはシニア含めて5人ほどで、相対的にまだまだこれからのチームです。Cool Japan戦略や東京オリンピック・パラリンピックの開催など、国際都市TOKYOが世界から注目を浴びる機会が増えたのに合わせて本格化してきて、上田のようにデベロッパーや設計事務所といった該当業界出身者を採用し徐々に拡大している、という状況です。
こうしたチームが独立しているというのは他のファームでは聞きませんが、競合はいるのでしょうか。
向山
私もほとんど聞いたことがありません。そもそもの発端としては会長の梅澤(高明氏、A.T. カーニー日本法人会長)が東京オリンピックでテクノロジー関連のアドバイザーに就任し、そこで東京の再開発に問題意識をもって『NEXTOKYO』(共著、日経BP社)という書籍を出したんですね。紋切り型の再開発ばかりでは結果的に東京という街の力を失わせることになりかねない、もっとユニークなエリアを増やしていかなければ、という主張が軸になっていますが、一方で再開発の主体であるデベロッパー自体も建てたビルに法人テナントを呼び込まなければいけないのでエリアの差別化は必要不可欠です。それであれば、戦略コンサルタントは差別化のコンセプトを作るのが仕事ですので我々が一肌脱げるのではないか、ということで次第に関連するプロジェクトを受注するようになった、という流れがあります。他のファームにはないユニークなものであるのは間違いないと思います。

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企業プロフィール

A.T. カーニー

1926年設立、米国シカゴに本拠を置くグローバルコンサルティングファームの草分け的存在。世界40カ国に59オフィスを擁し、従業員数は約3000人にのぼる。公式HPに掲載されているだけでも、30年代のUSスチール、創業前のフェデックス、統一後の旧東ドイツや東欧国営企業、2003年のFIFA日韓W杯など、業界や課題を問わず非常にスケールの大きなプロジェクトへコミットしてきた歴史があり、そのすべてのケースにおいてクライアントの成功と成長に寄与している。

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