PwCアドバイザリー　インタビュー特集第6回：数字だけでなく、現場で働く人の思いまで共有しながら取り組む

PwCアドバイザリー

大野智章　マネージャー

PROFILE

新卒でコンサルティングファームに入社し、重厚長大企業の業務改善プロジェクトなどを手掛ける。その後、独立系コンサルティングファームで中小企業向けの事業再生コンサルティングを経験した後、家業である消費財小売業の経営に携わる。家業を別会社に売却した後、PwCアドバイザリーに入社し、事業再生に関する業務に従事。

-家業の売却を経験した後に再生コンサルへ
-クライアントと二人三脚で進んでいく手触り感のある仕事
-現場を巻き込むために伝え方まで意識する

家業の売却を経験した後に再生コンサルへ

PwCアドバイザリー　事業再生（BRS）部門の今回のインタビューは、家業の経営に携わった後にコンサルタントに復帰したという珍しいご経歴をお持ちの、大野様にご登場いただきます。ご自身の経験を踏まえて事業再生の仕事にどう向き合っているか、ストレートにお話しいただきました。

ご経歴をお伺いできますでしょうか。

大野

大学院でMBAをとった後、新卒で外資系コンサルティングファームに入社しました。大手重工業企業の工場に常駐して現場改善をするなど業務変革に関連したプロジェクトを多く手掛け、仕事はとても面白かったです。一方でもともと実家が消費財の小売業を営んでいて、将来は自分が継ぐことを想定していたので、もう少し中小企業向けの経営支援に触れたいとの思いから独立系コンサルティングファームに転職しました。ここで事業再生に携わるようになり、特に金融機関との交渉など資金繰りについては家業にもストレートにつながる知見としてしっかり身につけたいと考えていました。数年後、いよいよ実家に戻って父とともに家業の経営を行うことになったのですが、市況の悪化とともに業績が落ち込み、何とか事業を残す道はないかと考えた末に、同業のメーカーに事業を売却することを決意しました。しばらくは新しいオーナーのもとで仕事を続け、業績が少し落ち着いてきたところで、もう一度新しいチャレンジをしたいと考え、PwCアドバイザリーに入社しました。家業は最終的に売却することになりましたが、振り返ってみて「もう少しこんなことも出来たのではないか」「あそこで別の選択をしていたらどうなっていただろうか」ということを思っていた中で、事業再生の領域に身を置けばそういった私の経験を生かし、クライアントに寄り添ったアドバイスも出来るのではないかと考えました。

久しぶりのコンサルティングファーム復帰ということになりますが、キャッチアップに向けてファーム側からのフォローはありましたか。

大野

入社が2021年でコロナ禍中だったということもありオンラインでの研修が中心でしたが、例えば表計算ソフトの使い方のPwCでの作法のような部分まで整理されていたのでスムーズにキャッチアップ出来ました。また、周囲のメンバーも事情を知った上でしっかりフォローしてくださったので、すごく苦労したということはありませんでした。

これまで手掛けたプロジェクトで印象的だったものがあれば教えてください。

大野

家業での経験もあるので、飲食、スーパーマーケットなどコンシューマー向けの領域に多く携わってきましたが、資金繰りが悪化した状況で支援に入った案件が記憶に残っています。スケジュール的に祝日をはさむタイミングで関係者も多く、難易度の高い案件でした。なんとか短期間で金融機関の承認が得られる計画を作り、いったんプロジェクトは終了したのですが、その数年後に改めて成長に向けた経営の見直しが必要となった際、当社に再度お声がけいただきました。「もう一度大野さんが来てくれて安心だね」と言っていただいた時は、信頼関係が築けていたことの表れと思い、とてもうれしかったです。

クライアントと二人三脚で進んでいく手触り感のある仕事