Bonds Investment Group(旧オプトベンチャーズ)

第1回:ベンチャーの夢を茶化さず斜に見ず、純粋に応援する

Bonds Investment Group(旧オプトベンチャーズ)
(写真左から)パートナー 日野 太樹、モニタリング担当/PRリプレゼンタティブ 守屋 佑香
PROFILE

(日野)早稲田大学のMBA取得後に新卒でSBIインベストメントに入社し、投資・審査業務などの経験を積む。2014年にオプト(現オプトホールディング)の投資事業部門に転身。2015年にオプトベンチャーズ立ち上げに関わった後、スタートアップの創業メンバー/CFO職、ファッション系上場企業のイノベーションストラテジストを経て、再度オプトベンチャーズにジョイン、現在に至る。
(守屋)新卒で国内最大級の総合電機メーカーのグループのプロキュアメント会社に入社し、調達管理業務に従事。2014年にオプトに入社し、インキュベーション本部VC事業部に配属。半年後に分社化が決まりオプトベンチャーズの立ち上げに携わる。現在はモニタリング業務に加え、投資先の認知度向上をはかるための広報活動も行う。

目次
  1. -リード投資家として起業家をしっかり支えていく
  2. -F1ドライバーの夢破れてVCを目指す
  3. -分かっていても失敗するのが起業。だから連続起業家は強い
  4. -キャピタリストは24時間365日、ほぼ仕事でほぼ遊び
キャピタリストは24時間365日、ほぼ仕事でほぼ遊び
そういった経営者に対し、オプトベンチャーズとして具体的にはどういった支援を行うのでしょうか。
日野
まずひとつは営業支援です。特にBtoBのベンチャーの場合は、親会社であるオプトの顧客ネットワークがありますので、キーマンをつないでいくことが出来ます。ベンチャーのサービスや商品は、もの自体は良いことがほとんどなので、紹介さえすれば喜んでいただけることが多いのですが、そのパイプ役を誰が担うかが重要なので、我々がその役割を買って出ます。
次に、ファイナンス面からの支援です。しっかりエクイティストーリーを描き、外部からどういう投資家を連れてくるかといった部分までアレンジして、次のラウンドを目指していきます。起業家はほとんどの場合、ビジネスの質向上に意識が向かっていて、どうやったら次の増資が出来るか、という感覚は持っていません。ですが、金融理論上はやはり投資家の評価イコール企業価値というのが正しいと思っているので、投資家に評価されるような事業設計になるようアドバイスしていきます。また最近は、上場後にいかに競争優位性を保っていくかということが非常に重要になってきているので、そこまで見越したアドバイスをしっかり行います。

守屋
3点目として広報PR面での支援があります。ベンチャーは広報に使える人も予算も少ないですが、PR活動が大事になるので、私たちの方で少しでもメディアに出るチャンスが増えるようにサポートしていきます。オプトベンチャーズで契約している広報のプロフェッショナルと一緒にメディア訪問したり、オプトグループで開催する全社のイベントで投資先のサービスを利用してもらいまずは社員に知ってもらう、といったことも行っています。先日、ある投資先はビジネスドキュメンタリー番組の『ガイアの夜明け』(テレビ東京系)で取り上げてもらいましたが、会社ごとにどんなPRが適しているかを常に考えています。

日野
テレビなどのメディアに出ると一気に知名度と信用が上がるのですが、起業家は事業運営で手一杯なのでメディアリレーションの構築までは出来ないんですね。ですので、我々が代わりに時間を使ってメディアとコンスタントに接触しておいて、いざ合致するテーマの特集が組まれる時に声がかかるように環境を作っていきます。こういった活動は直接サービスや商品を売るのとは違って結構高度な営業活動で、他のプロフェッショナルファームではパートナークラスが担当する仕事ですが、VCではアソシエイトのころからそれをやらなければいけない。そこは難易度の高い部分だと思います。
支援を受ける側のベンチャー企業は、そもそもどうやって見つけてくるのでしょうか。
日野
これはキャピタリストそれぞれのキャラクターによって違います。例えば野内(敦氏、代表取締役)は後輩に起業家がたくさんいますし、エンジェル投資家の知り合いも多いのでそこから紹介を受けるという感じですし、私の場合だと先ほどお話した経営者仲間や、士業、FASの方も含めて伝手があったりします。かと思えば、ひたすらピッチイベントに参加して新しい会社を見つけてくるキャピタリストもいます。いずれにしてもソーシング活動は、自分が所属するコミュニティーの中で、どれだけキャラ立ちさせられるかどうかが重要ですね。
これからVCに入りたい方のほとんどはそういったネットワークをまだ持っていないわけですが、その上でどんなパーソナリティの方が成功していくと思われますか?
オプトベンチャーズ日野太樹氏、守屋佑香氏インタビューカット4
日野
人好きでコミュニケーション能力が高い方が合っていると思います。ここでいうコミュニケーション能力とはしゃべるのがうまいかどうかではなく、きちんと対話できる人、人の話を聞く力を持っていることを指しています。加えて、ベンチャーの方々は自分たちの夢にまっすぐ向き合っているので、それを茶化したり斜めに見るのではなく、同じように純粋な気持ちで応援できる人がいいですね。

守屋
ソーシングからDD、投資先支援まで何もかも全部一人でやることになるので、性質の違う業務も器用にこなせる方が向いている気がします。それと、手取り足取り教えてくれる環境ではないので、先輩から見て盗めるタイプでないとキャッチアップが難しいかもしれないです。先ほどPR活動の部分で日野が申しておりましたが、今プロフェッショナルファームにいる方であれば、自分より上の職位の先輩がやっている仕事を想像できて、それをいち早く自分もやってみたい、と思えるかどうかが重要だと思います。

日野
あと、我々含めて既存のキャピタリストには事業会社出身者が多く、ファイナンス思考のある方は不足気味なので、投資銀行やファンドでファイナンスを手掛けてきたという経歴はプラスのポイントになると思います。結局、企業価値というのはDCF(Discount Cash Flow)で決まるので、上場後も含めて将来の価値をいかに高めるかという視点を持っていることがより重要になってきます。これは近年、ベンチャー側のCFOに投資銀行出身者が転職するなどレベルが上がっていることも関係しています。彼らとタフな交渉をしなければならないので、必然的に金融知識が必要になるわけです。
ちなみにキャピタリストのワークライフバランスというのは、どんな感じですか。
日野
裁量労働制なので、決まった時間にオフィスには行かなければならないということがないです。それはアソシエイトでも同じです。ジュニアの仕事として投資委員会用の資料作成などはありますが、社内資料ですからそれほど体裁的なディテールにこだわることもありませんし、そういうところに時間はそれほど使わないと思います。では何に時間を使うかというと、人と会うことと思考を深めること。VC業界の人とも投資先の人とも頻繁に会ったり飲みに行ったりしますし、週末一緒にスポーツしている人もいます。ただ、縛られているわけではなく、自分の判断ですべて自由に決められるので、精神衛生上はとても良いと思います。だから、24時間365日ほぼ仕事でほぼ遊び、という感じでしょうか。
VCとキャピタリストの実態について、よく理解出来ました。本日はお忙しい中、ありがとうございました。

※インタビュー内容、所属、タイトル等はすべて取材当時のものであり、現在と異なっている場合がございます。

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企業プロフィール

Bonds Investment Group(旧オプトベンチャーズ)

デジタルマーケティングのリーディング企業「オプトホールディング」の投資子会社。投資育成事業を行っていた本体の経営企画部門から、2015年に分社化された。IT領域での豊富な事業経験を生かしたハンズオン型支援により、スタートアップの成長をファイナンスとビジネスの両面でサポートしている。現チームで手掛けた投資先からはジーニーやラクスルなどがExitを成功させており、2018年12月に100億円規模(予定)の2号ファンドを立ち上げた。2020年7月、Bonds Investment Groupに社名変更。

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