アスパラントグループ

第1回:投資先を一心に支援することとリターンを得ること、その間にある正しい一線を探し続ける

アスパラントグループ
中村 彰利 代表取締役社長
PROFILE

東京大学法学部を卒業後、西村あさひ法律事務所の前身事務所および米国の法律事務所にて弁護士業務を経験。その後、モルガン・スタンレー、シティバンク、リップルウッド、産業再生機構、日興プリンシパルインベストメント、サンキャピタルパートナーズジャパン、企業再生支援機構と、国境や官民の区別なく数々の金融機関にて投資業務に従事。またその過程において、日本航空(JAL)をはじめ複数企業のマネジメントポジションに立ち、経営の再建をリードしてきた。2012年にアスパラントグループ株式会社を設立。

目次
  1. -日本でのファンド運営にはWin-Winの姿勢が不可欠
  2. -変わらない、変えたくないアスパラントの行動規範
  3. -自分の力で皆を幸せにするんだ、という気概が欲しい
自分の力で皆を幸せにするんだ、という気概が欲しい
ありがとうございます。さて、創業から8年で500億円規模の3号ファンドをクローズされていますが、この成長度合いは当初の想定と比べてどうお感じでしょうか。
中村
おおよそ目指していた成長スピードで進んでいると思っています。ファンドは規模ではなく質、事業を良くするためのノウハウ・人材を揃えていくことが大事だというのが我々の根本ではあるものの、事実としては一定程度の規模がないと良い情報も集らずネットワークも構築出来ないということがあります。当初は2020年に300億円規模のファンドを作ろうと考えていましたので、その意味では500億のファンド組成は計画よりも少し早く達成したのかなというところです。
今後のファンドの中長期ビジョンについて、どういう方向性でお考えでしょうか。
中村
私も含めて60代の世代が1段ロケットで、40~50代が2段ロケット、30代以下が3段ロケットというように、バトンを引き継いでいくことを夢として持っています。そのため1段ロケットが届ける4~5号ファンド、時期としては2028年くらいになるかと思いますが1000億円規模のファンド組成を達成しようと思っています。その次の10年となると、地域や投資資産の種類を拡大するか、あるいはファンド規模で複数に分けるかなどの選択肢があろうかと思います。また、継続的に投資先の会社を良くしていくためには様々なノウハウを持った優秀な人材に集まっていただく必要があるので、ファンドの仲間として例えばITや会計、人事組織などに強みを持つシェアードサービスを作っていくのはどうかということも話し合っています。
アスパラントとして、どんな人材を求めていますでしょうか。こういう人にぜひ入っていただきたいという人材像があれば教えていただければと思います。
アスパラントグループ中村様インタビューカット3
中村
人間の能力というのはそれほど差がないものなので、どれだけ一生懸命かが重要なんだという価値観を共有してもらうことと、自分に不利になっても正直であること。そして相手への思いやりがあり、やる時には果敢に泥をかぶって厳しいことをやり切る。こうした我々の行動規範を理解していただける方に来ていただきたいです。もちろん、最初からこれらすべてが完璧な人はいませんし、私自身も元々はこの規範から外れている人間なので、逆にこうして明文化して自分自身を律しているわけですが、そこに前向きに取り組んでくれる方はとても大切にしたいと思っています。
最後に今後ファンド業界を目指したいと思っている方々に向けて、メッセージをいただけますでしょうか。
中村
若いころ、上司から「お金を追いかけるのではなく、まず自分を磨きなさい」と言われました。自分さえしっかりしてくれば、お金は後からついてくるから心配する必要はない、と。ファンドの仕事というのは、多様な事業に取り組むことで、さまざまな知的な刺激を受けることができるとともに、どのようにリーダシップを発揮して、人を巻き込んでいくかという訓練の場にもなると思います。本当に色々なチャンスがありますが、その中で誰かの役に立つこと、自分に力をつけていくことにフォーカスして皆を幸せにしていくんだ、という気概を持っていただきたいと思います。そういう方々が業界に集まってくると、ファンドというものがもっと世の中から信頼され、有効に活用される社会になるのではないかと期待しています。
本日はお忙しい中、ありがとうございました。

※インタビュー内容、所属、タイトル等はすべて取材当時のものであり、現在と異なっている場合がございます。

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企業プロフィール

アスパラントグループ

2012年に設立された国内独立系PEファンド。自らを「働く株主」と捉え、投資先企業の経営層とパートナーシップを築いたうえで、収益性改善と継続的成長をハンズオンで支援する。1号ファンドは83億円で、6社に投資済み。2号ファンドと2号bファンドはあわせて348億円、既に13社に投資済み。2019年にクローズした3号ファンドの規模は約500億円となっている。

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