丸の内キャピタル

第3回:企業の潜在力を解き放ち、日本の競争力復活に貢献する

丸の内キャピタル
舩江 輝 ディレクター
PROFILE

東京大学工学部を卒業後、東京大学大学院情報理工学系研究科を修了。2007年に新卒で日興シティ証券(現シティグループ証券)に入社し、2015年まで株式アナリストとして運輸、鉄・非鉄、精密機械・半導体製造装置セクターを担当。2010年~2011年はシンプレクス・アセット・マネジメントにて、中小企業へのバリューアップ投資にも携わる。2015年からKKRにてPE投資、エンゲージメント投資、グロース投資など様々な案件を手掛ける。スタートアップ企業での事業開発責任者の経験を経て、2020年より丸の内キャピタルに参画。

目次
  1. -セルサイドアナリストからPEファンドへ転身
  2. -エキサイティングだった3社同時買収
  3. -複数領域での経験を強みに付加価値を創出していく
セルサイドアナリストからPEファンドへ転身
「丸の内キャピタル」インタビュー特集の第3回目です。今回はセルサイドアナリストからファンド業界へキャリアチェンジされ、外資系PEでも数々のディールを手掛けてこられたディレクターの舩江様にご登場いただき、丸の内キャピタルを選ばれた理由やファンド業務のやりがいなどについてお伺いしました。
これまでのご経歴を教えていただけますでしょうか。
舩江
大学は工学部計数工学科、大学院では情報理工学系研究科に所属してコンピューターアーキテクチャーやバイオインフォマティクスに関する研究を行っていました。同時にボート部の選手として年中合宿所生活をしていました。当時低迷が続いていたところから復活を果たし全日本級のレースで良い結果を残せた代でしたので、低迷の辛さや強いチームを作る難しさから苦労の末に成果をあげられた時の喜びを経験した学生時代でした。就職活動では、理系ながら当時勢いのあった金融業界に興味を持ちました。就活中に出会った日興シティ証券(現シティグループ証券)のリサーチ調査部のトップアナリストの方々が、人格的にも素晴らしい優秀な人たちで、一緒に働きたいという想いを抱きました。またアナリストという職種は個々人が各々の強みを活かした固有の戦い方をして、その上で機関投資家にシビアに評価されるということ、さらに当時の日興シティでは若いうちからセクターを任せてもらえ、刺激的かつ早く成長できる環境だと考え、セルサイドアナリストになることを決意しました。
実際に入社後は、比較的早い段階からジュニアながらに自らも担当企業を持ちレポートを執筆し、機関投資家にもプレゼンをする機会を得るなど充実していました。一方、2007年に入社したのですが、ほどなくして世界金融危機が起き同じフロアの人もどんどん解雇されていくという厳しい状況に直面しました。さらに、日本株のリサーチをしていても、どの企業も厳しい業績が続き、機関投資家からの関心も薄らいでいくのを感じました。一方で隣の中国はいち早く成長軌道に戻りつつありました。日本企業もしっかり競争力を回復しなければいけない、そのお手伝いが出来るような仕事がしたいと思い、縁あって入社したシンプレクス・アセット・マネジメントで投資先企業の中国展開支援などバリューアップに関わることになりました。この仕事を1年ほど続けた後、日興シティ時代の上司から運輸セクターのアナリストを探しているので戻ってきてくれないかとの話があり、一旦外に出て俯瞰してみたときにアナリストとしてやりたいことや果たすべき役割はまだまだあるとの認識からシティグループ証券に戻りました。そこからまた約4年間アナリストとして以前より深く企業や株式市場に関わっていましたが、依然として日本企業の状況は芳しくなく、グローバルでの地位も下がり続けているように感じていました。海外機関投資家と話をしていても厳しい意見を突き付けられることが多く、そういった状況の改善に貢献したいという思いが強くなっていたところ、KKRで上場株へのエンゲージメント投資を始めるという話があり、シンプレクスでの経験も評価されてKKRに入社することになりました。投資銀行部門の経験がないというバックグラウンドだったのでトランザクションまわりなど未経験業務に関しては苦労も多かったですが、周りのサポートもいただきながらキャッチアップしていきました。KKRには4年ほど在籍しましたが、上場会社へのエンゲージメント投資に加え、日立の上場子会社カーブアウト案件では投資実行からバリューアップ活動、その他にもテック系グロース投資などを経験することが出来ました。特にカーブアウト関連では潜在的なものも含め、ビジネス面やストラクチャー面で難度や複雑性の高い案件も多く、また国内外の非常に優秀なメンバーと協業してプロジェクトを進めることも多かったため、とても刺激的で自身としても大きく成長できたと思っています。
その後、テクノロジーを活用したイノベーション創発の支援を行うスタートアップ企業での事業開発責任者のポジションを経て、再度PE業界に戻ることを決意し、丸の内キャピタルに入社したという流れになります。
セルサイドアナリストから投資ファンドへのキャリアチェンジを選んだ理由について、もう少し詳しくお聞かせください。
丸の内キャピタル舩江氏インタビューカット1
舩江
アナリスト時代は、比較的マクロ環境が厳しい時期が長かったですが、国内外の様々な企業・業種を分析していると、海外の有力企業はそのような環境の中でも合従連衡などでグローバルによりプレゼンスを上げていっていた一方、多くの日本企業は国内中心の限られた市場での競争に疲弊し、グローバル再編の波にも乗れず格差が開いていくのを目の当たりにし、企業変革をもっとドラスティックに行っていく必要性があると感じていました。ただ、アナリストとして正論を突き付けても会社が変わるのはなかなか難しい一方、投資ファンドという外部ならではの力で企業の潜在力を解き放つという方法があるのではないかと思いました。投資ファンドは産業再編や企業変革を主体的に引き起こしていくことが出来る存在であり、日本企業の競争力向上に貢献できるのではないかという想いでファンドを選びました。
アナリスト時代の経験でファンドに入ってからも役立つもの、一方でキャッチアップが必要なものは何ですか。
舩江
業界を俯瞰して捉え、事業や企業を分析し、企業価値をどう評価するかという部分は、本質的には共通しており、また資本市場に関する知見もファンドで活用できると思います。それと、セルサイドアナリストは比較的若いうちから自分の投資判断を世に発信していくため、自分でリスクを取って意思決定していく経験を重ねています。これは、主体的に物事を動かしていく必要があるPEにおいて強みになり得るのではないでしょうか。一方でハードスキルのキャッチアップがかなり多岐にわたるのは事実なので、今後同様のキャリアを歩む方にとってもハードルにはなろうかと思います。また何よりも案件を通じてしか得られない経験・知見をいかに積んでいくかが重要となると思います。

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企業プロフィール

丸の内キャピタル

三菱商事と三菱UFJ銀行の出資によって2008年に設立された、ハンズオン型プライベートエクイティファンド。総合商社の事業ネットワークとフィナンシャルグループが有する顧客基盤、金融ソリューションを組み合わせ、他のファンドにはない投資先の企業価値向上プロセスを実施している。主に大企業のカーブアウトおよび事業承継案件にフォーカスしており、これまでに成城石井、エムアイフードスタイル、ジョイフル本田、タカラトミーなどへの投資実績がある。

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