リブ・コンサルティング　インタビュー特集第1回：人に対する感度の高いコンサルタントを目指そう

リブ・コンサルティング

武山慎吾　執行役員CHRO

PROFILE

東京大学経済学部を卒業後、2008年に三菱商事に入社しリスクマネジメント部門にて与信管理業務に携わる。3年ほど経験を積んだ後にボストンコンサルティンググループに転職、経営コンサルタントとして約6年間にわたり様々なプロジェクトを手掛ける。その後、ファーストリテイリングに転職し、人事部門の責任者としてグローバル人事戦略などを担当。2022年にリブ・コンサルティングにCHROとしてジョインし、現在に至る。

-ファストリの最年少人事部長からコンサルファームのCHROへ転身
-ベンチャー支援で培ったスピード感が大手企業から求められる
-経営トップとの対話を通じて本人の成長も加速する

ベンチャー支援で培ったスピード感が大手企業から求められる

かつてリブといえば中堅企業向けのコンサルを得意としているイメージでしたが、現状ではいかがでしょうか。

武山

端的に言えば、大きく変化してきています。もともとは、コンサルを使ったことがないような中堅企業やベンチャー企業にもコンサルティングサービスを提供してともに成長していきたいという思いから立ち上げた会社ですので、そういうイメージを多くの方が持たれているのは間違いないと思います。一方で、そうしたクライアントに対してスピード感をもって現場に入り込んでいくという支援スタイルや、新しい事業の立ち上げをサポートしグロースまで伴走するというノウハウが蓄積されてきたことで、最近は大手企業が新規事業開発やデジタルトランスフォーメーションを検討する際にお声がけいただくケースが非常に増えてきました。中堅・ベンチャー・大手それぞれへのサポートがシナジーを生み、三位一体の支援になっているというのが、今のリブのあり方を正確に言い表しているのかなと思います。

大手ファームでも新規事業開発は支援していますが、リブのそれとの違いをもう少しお話しいただけますでしょうか。

武山

少なくとも相対的に特徴を持っているのは、新規事業開発に必要なスピード感を、実際に中堅企業やベンチャーと一緒に仕事をする中で体得しているということです。大手企業には独特の組織力学や意思決定構造、カルチャーがあり、なかなかスピードを上げていくのは難しい。それは、普段そういう会社をクライアントとして仕事をしている大手ファームのコンサルタントたちも同様だと思います。我々は日ごろからマーケットの状況をタイムリーに理解しながらアジャイルに、完璧なものを作るのではなく走りながら考えるスタイルで仕事をしているので、そこは強みになると思っています。
もう一つ、新規事業開発では社外とのパートナーシップがとても重要になるのですが、我々はスタートアップと付き合いが深いので、広く知られてはいないけれど最先端ではこんな技術、こんなサービスが芽吹いているということへの感度が高いです。また、地方中堅企業のお客様も多いので、その地域のネットワークがすでにあったり、そこに暮らす方々がどんな生活を送っていてどんなニーズがあるのかということを手触り感をもって理解できていたりします。地方創生の文脈から地方へのビジネス展開は大企業も近年着目している領域だと思いますが、そんな中で地方の現実を理解しているというのは大手ファームにはない特徴になると考えています。

足元ではどういったプロジェクトがトレンドなのでしょうか。

武山

ベンチャーに関しては、事業立ち上げから軌道に乗せるまでのグロース支援がメインになっていまして、時には潜在顧客への営業代行のようなサポートも行います。その後、規模が大きくなってくると今度は採用強化やカルチャーの浸透といった組織の課題が出てくるので、そちらも支援しています。中堅企業についてはテーマは千差万別ですが、特に営業支援、人材育成支援が大きな割合を占めていると思います。もちろん、中堅でも新しい収益の柱を作るとか、違う市場に攻めていきたいということを考えるチャレンジングな企業もありまして、そういったご相談も多くなっています。

トップラインを伸ばしていくというテーマが得意なファームだと認識していましたが、イメージよりも多彩なテーマを扱っているんですね。

武山

もちろんセールス＆マーケティング領域はいまだにメインではありますが、それだけにこだわっているのではなく、お客様に伴走する中で見えてきた課題、チャンスに対して我々が出来ることがあれば何でもお手伝いしたいと思っています。業界にしてもそうで、もともと住宅不動産やモビリティ関連については創業以来の蓄積があるので強みを発揮できるところですが、最近ではそれらにエネルギーやデジタルを掛け合わせた領域などにも広がりを見せています。

今後のファーム全体のビジョンについてお聞かせください。

武山

我々はすでにタイに拠点を持っていて、タイに進出している日本企業だけでなく現地企業にもかなりクライアントが増えています。これを進めてアジア全体に進出していくというのは、現状でのひとつのビジョンになります。一方国内では、先ほど申し上げたようにすでに強みのある分野に別のものを掛け合わせて、世の中のトレンドに合わせてサービス領域を拡げていくという発想でやっていくと思います。

経営トップとの対話を通じて本人の成長も加速する

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