ゆうちょアセットマネジメント

第2回:起業家へのリスペクトを胸に、将来の成長を切り開くグロース投資

ゆうちょアセットマネジメント
大島 怜 グロース投資部長(共同)、マネージングディレクター
PROFILE

大学卒業後、2004年に外資系戦略コンサルティングファームへ入社し、戦略コンサルティング業務に従事。その後、スタートアップの経営企画、新規事業の立ち上げを経験し、2012年に株式会社産業革新機構(INCJ)へ入社。バイアウト投資を経て、ベンチャー投資プログラムの立ち上げや国内スタートアップへの投資・成長支援に携わる。2023年にJPインベストメント株式会社(現ゆうちょアセットマネジメント株式会社)へ入社し、現在はグロース投資部を共同で率いる。

目次
  1. -戦略と事業の経験を携え、ベンチャー投資の世界へ
  2. -将来大きな木になる「芽」を見極め、次の成長へつなぐ
  3. -起業家をリスペクトし、自分の頭で考え抜けるチームへ
起業家をリスペクトし、自分の頭で考え抜けるチームへ
チームでは、若手にどのような経験を積んでほしいと考えていますか。
大島
投資家は、ひとつの案件を最初から最後まで見るべきだと考えています。途中から引き継ぐだけでは、どうしても当事者意識が弱くなりやすい。自分で見つけ、分析し、投資判断を通し、投資後の良い時も厳しい時も向き合い、最後にExitまで経験する。その一連のプロセスが、投資家としてのキャリアには欠かせません。
もちろん、投資前と投資後では求められる力が異なります。組織が大きくなれば、将来的にバリューアップを専門とする人材が加わることも考えられます。それでも、フロントの担当者が入口からExitまで責任を持つという軸は大切にしたいと思っています。
どのようなバックグラウンドの方が活躍しやすいと思いますか。
大島
戦略コンサルティングの経験は、事業を見極めるという点で親和性があります。また、スタートアップでCxOを経験した方も魅力的です。会社の内側でどのような課題が起こるのかを実体験として知っているため、投資先に対して当事者意識を持って向き合えるからです。
現状は金融出身者が多いチームですが、良い投資には多様な視点が必要です。年齢や性別、専門性を含め、異なるバックグラウンドを持つ人が加わることで、チームの議論は豊かになります。特定業界の専門知識より、未知の事業にも関心を持ち、自ら学びにいけることを重視しています。
グロース投資に必要なハードスキルについても教えてください。
大島
批判的に物事を捉え、経営陣の説明に対して自分なりの意見や仮説をぶつけられる力は必要です。徹底的にMECEに分析し美しい資料を作ることよりも、事業の要点をつかみ、本質的な論点を提示できることが大切です。
当社ではベンチャー投資であっても、投資委員会の資料として発行体の財務三表を作成します。そのため、モデリングや会計の基礎は必要です。ただ、はじめからすべてを完璧にできることを求めているわけではありません。私自身、戦略コンサルティング会社にいた頃はPLを見る仕事が中心で、BSに触れることはほとんどありませんでした。必要な知識は、学ぶ意欲があれば実務を通じて身につけられます。今後、より早いステージへの投資も強化するなら、数字だけではない視点を持つ人をポテンシャルで採用することも必要だと考えています。
スキル以外では、どのような姿勢を大切にしていますか。
大島
まず、相手をリスペクトできることです。グロース投資では想定外のことが起きますし、経営陣と意見がぶつかることもあります。それでも、起業家は勇気を持って退路を断ち、事業に挑戦しています。投資家の方が上だと考えるのではなく、その覚悟を尊重して向き合える器の大きさが必要です。
次に、フットワークの軽さです。机に座って考え続けるだけでなく、現地現物を大切にし、好奇心を持って未知の世界へ飛び込んでいけること。そして、周囲から学び、自分の考えを更新できる素直さも欠かせません。クリティカルに考える力と、相手へのリスペクトや素直さ。その両方を持つことが大切です。
ゆうちょアセットマネジメントだからこそ得られるキャリアの機会は何でしょうか。
大島
ゆうちょ銀行は日本最大級のアセットオーナーであり、「ゆうちょ」という名前には、個人のお客さまにも機関投資家にも広く知られた信頼があります。その看板を背負って投資できることは、大きなビジネス上の強みです。
一方で、ゆうちょグループだからこそ、コンプライアンスやガバナンスには高い基準が求められます。その環境で自分を律し、緊張感を持って投資に向き合えることは、プロフェッショナルとしての成長につながります。
銀行系ファンドでは事業シナジーが投資条件になることもありますが、私たちに求められているのは、投資として成果を出すことです。その前提のもとで、自分が提案さえすれば新しい挑戦ができる余地があります。グロース投資は、日本でまだ確立されたアセットとは言えません。だからこそ、すでにある仕組みに乗るのではなく、自分たちで市場をつくっていくアントレプレナー的な面白さがあります。
海外の投資家を含む幅広いネットワークに触れ、自分の目線を引き上げる機会もあります。競争がまだ限られている今だからこそ、多様な案件を見て学びたい人には、非常に面白い環境だと思います。挑戦できる範囲をどこまで広げられるかは、自分次第です。
本日はお忙しい中、ありがとうございました。

※インタビュー内容、所属、タイトル等はすべて取材当時のものであり、現在と異なっている場合がございます。

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企業プロフィール

ゆうちょアセットマネジメント

株式会社ゆうちょ銀行と日本郵便株式会社を主要株主とする、日本郵政グループの資産運用会社。2026年4月、JP投信株式会社とJPインベストメント株式会社の統合により発足し、投資運用業、投資助言・代理業などを展開。柔軟な発想と専門家集団の知見を生かし、クライアント目線の質の高い投資機会とサービスの提供を通じて、豊かな未来と新たな価値の創造を目指している。

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