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第1回:不確実な時代に必要な「攻め」のリスク

PwCコンサルティング
(左から)マネージャー 善場 祐介、常務執行役/パートナー 石塚 喜昭
PROFILE

(善場)大学院卒業後に官庁に入省。その後、外資系コンサルティング会社、金融機関を経て、PwCコンサルティングに入社。
(石塚)外資系コンサルティング会社、本邦証券会社・米系銀行を経て入社。経営管理・企画業務およびミドルオフィス・プロダクトコントロールを中心とした実務の経験とともに、金融機関および事業会社への規制対応・リスク管理・データ管理・財務主計領域に関するコンサルティングに携わる。

★以下の特集ページにて、PwCコンサルティングの中途採用選考フロー/面接のポイント、求められるスキルセット、弊社キャリアコンサルタントからのアドバイスなどを掲載しています。PwCコンサルティングへの転職をお考えの方は、ぜひご参照ください。
PwCコンサルティングへの転職情報

目次
  1. -パートナーシップ制のPwCにはエッジの強いビジネスモデルが残っている
  2. -「守り」のリスクから「攻め」のリスクへ
  3. -戦って打ち負かすのではなく融合型の考え方が必要
「守り」のリスクから「攻め」のリスクへ
もう少しPwC全体についてお聞かせください。現状を踏まえて、今後どんな姿を目指していこうというビジョンはございますか?
石塚
2025年くらいまでに売上を2倍にしようと考えています。そこまで成長する必要があるのかということについて、パートナー陣が合宿までして議論しましたが、売上が伸びるということは世の中によりインパクトを与える仕事ができることだという結論に達し、この目標を立てることにしました。そのためには、単純に社員数を増やし単価も上げていくという既存のビジネスのやり方の延長にあるのではない、新しいビジネスの在り方を考え実現していくことが必要だということになりました。具体的にはクライアントとリスクを共有し、例えばJVを作って人材を送り込んだり、オペレーションの一部をPwCが担ったりして、クライアントと一緒になって新たな価値を創造していこう、という話をしています。その意味では、現在のクライアントは大企業が多いのですが、そのポートフォリオを見直してスタートアップとの協業なども視野に入れていく必要があると思っています。

また、社会貢献についても積極的に考えています。プロボノという言い方をすると技術を持った人間が無償でボランティアを行うイメージがありますが、当社としては教育/研修の一環として社員に参画してもらっています。そして、社会課題を解決し、更には社会的な価値も生み出し、それで幸せになる人が増えていくのであれば、将来的には社会課題解決とビジネスが融合された新たなビジネスモデルが創造できると考えています。

こうした将来像を踏まえて、リスクコンサルティング事業部の中期経営計画はパートナー陣だけではなくディレクター、シニア・マネージャー、マネージャークラスのメンバーにも参画してもらい作っていこうと考えています。なぜなら、7年後のPwCコンサルティングは彼らの会社になっているはずだからです。ここまでコンサルタントの将来を長期的な視点で真剣に考えているファームは、他にないのではないかと思っています。
ありがとうございます。それでは話をリスクコンサルティング事業部に移していきたいと思います。現在の事業部の編成や、仕事の内容などをお聞かせいただけますでしょうか。
石塚
通常、大手ファームだとストラテジー部門、マネジメントコンサルティング部門、テクノロジー部門、会社によってはアウトソーシング部門がありますが、PwCにはそれらと同列でリスクコンサルティング事業部があります。その背景には、時代がどんどん不確実になってきているため、経営側はリスクが何なのかをきちんと識別・認識し、それに対してどこまで許容して、どこからは抑制するのかという判断が必要になってきている、という点がありました。“戦略で経営を語る、あるいはITで経営を語る人はいても、リスクで経営を語る人はいない、ならば私たちが”ということで、もともと金融事業部の一部だったチームを独立させる形で、リスクコンサルティング事業部が立ち上がりました。

これまでリスクと言えば、品質管理の問題や情報漏えいの防止といったイメージがつきまとっていました。もちろんこれらも大切ではあるのですが、最近は、世の中の一歩先を見通した時に今の事業ポートフォリオのどこにリスクがあるのかを検証するといったコンサルティングや、軍事防衛の領域で活用されてきたインテリジェンスを扱った危機管理といったプロジェクトに大きなニーズがあります。
サービスラインの概要をお伺いしたところで、善場さんに具体的な取り組みについて伺いたいと思います。
PwCコンサルティング善場祐介氏インタビューカット3
善場
私も入社前は、リスクと言えばどうしても「守り」のリスクを思い浮かべていたのですが、最近では「攻め」のリスクもあると思っています。具体的なプロジェクトの事例でお話ししますと、ある会社では、事業の多角化が進んでいたり、外部の市場環境が変わってきたりしている中でも、長い間にわたり事業や投資の管理方法を見直しておらず、旧来の管理構造のまま変わっていませんでした。そこで私たちは、どの事業にどれだけ投資してポートフォリオを構築していくか、それぞれの投資をどのような評価軸や定量基準で評価するのか、投資後の成果をどのようにウオッチしていくのかという仕組みづくりの部分をご支援させていただきました。その後のフェーズでは、作った仕組みを定着化していくために、投資申請から投資後のモニタリングまでを一気通貫で管理できるシステム導入を支援しました。

また、従来はコンプライアンスリスクへの対応にとどまっていたところを、オペレーションリスクなどにまで広げて、全社的に管理していこうというプロジェクトもありました。日本の会社ではしばしば散見されますが、本社管理部門は発言権が弱く、現場の事業部門が強いという構造がこの会社にもありました。そこで全社的にどのようなリスクがあるのかを吸い上げたうえで、本社が部門横断でリスク対策の旗振り役になる体制づくりをサポートさせていただきました。事業部門では、現場はもちろん役員レベルでも「しっかり事業さえやっていれば、あれこれ言われる筋合いはない」といった考え方にとらわれてしまっていることがあるので、まずは丁寧にヒアリングなどを行い意識改革から進めなければなりませんでした。
難しい部分もあったでしょうね。他にはいかがですか?
善場
ある企業からご依頼いただいたのは、従業員が不正を行っているという状況があり、管理体制を見直したいという案件でした。この企業ではルールが長い間にわたり見直されずに放置されており、そのルールすら形骸化してしまっていました。ルールの運用が各部門に任せきりになっていたところを、本社で運用状況をモニタリングしていくという仕組みづくりを推進しました。

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企業プロフィール

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最上流の経営戦略立案から、その実現までのあらゆるフェーズでコンサルティングサービスを提供している総合系ファーム。2016年3月に行われたPwC Japanの組織改編によって、プライスウォーターハウスクーパースのコンサルティング部門、プライスウォーターハウスクーパース・ストラテジー(旧ブーズ・アンド・カンパニー)、プライスウォーターハウスクーパースPRTMマネジメントコンサルタンツジャパンLLCが統合され、新生PwCコンサルティングとして設立された。

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